ユーザーテストとは?ユーザビリティテストとの違いや流れって?
ユーザーテスト(ユーザビリティテスト)とは?
この記事を読むための時間:5分
アプリやサイトなどを開発する上で必要な過程である「ユーザーテスト」をご存知ですか?言葉の意味からするとWeb上の顧客を表すユーザーに何かのテストを行うのは、見てわかるでしょう。
では、ユーザーテストとは、どんなテストを行うものなのでしょうか。行う理由や流れ、そしてユーザビリティテストとの違いについてご紹介致します。
目次
ユーザーテスト(ユーザビリティテスト)とは?
「ユーザーテスト」とは、開発したアプリやサイト、また製品に対して、ターゲットとなる消費者に製品を試してもらうことを目的としたテストです。実際に触って体感してもらうことで、どのように感じたかなど消費者の要望や改善点を聞くことができます。
特にWebメディアとなるサイトやアプリの開発には、欠かせない一つの工程であり、ユーザーの心理なども導き出すことにも繋がります。
ユーザーテストはUXデザインチェックに必須!
ユーザーテストは、サイトやアプリの開発に欠かせないとお伝えしましたが、UXと言われる「ユーザーエクスペリエンス (User Experience)」と大きな関わりがあります。
UXは、ユーザーの体験を表す言葉であり、UXデザインチェックの段階でユーザーテストを組み込むことがほとんどです。アプリやサイト、その他製品の見た目から実際に使用した感想など、トータル的な体験をユーザーから確認することができます。
ユーザーテストとユーザビリティテストの違いって?
ユーザーテストとユーザビリティテストとでは、意味合いが少し違うことをご存知ですか?同じ意味と捉えがちなこの2つの言葉ですが、実は言葉が2つある分意味にも少々違いがあります。それぞれの特徴を踏まえて、その違いを確認していきましょう。
ユーザーテストの特徴
ユーザーテストを行うにあたってチェックすべきポイントは、ユーザーが製品やサービスを受け入れることができるかどうかという点です。実際に触って、どう思ったかを口に出してもらい、それを記録していくのがユーザーテストのテスト方法となっています。
またユーザーテストは、ターゲットとなるユーザー像を表れ「ペルソナ」の設定やターゲットの状況や感情なもを理解して分析する共感マップを書き出すのも一つの方法です。
ユーザビリティテストの特徴
ユーザーに製品を受け入れてもらう目的で行うユーザーテストに対して、ユーザビリティテストとは、どのようなテストなのでしょうか。ユーザビリティテストの「ユーザビリティ」とは、使い勝手の良さを表す言葉です。
要約すると、このユーザビリティテストは、ユーザーにとって使いやすい製品であるかどうかを確認するテストとなっています。
すなわちユーザーテストは、使いやすさに対して重点的にテストするわけでなく、極端に言うと多少使いづらくてもその製品を受け入れることができるかできないかをチェックしていきます。
一方でユーザビリティテストは、ユーザーにとって使いやすいかどうかを確認していくテストであるため、ペルソナなどの設定を必ずしも行う必要もありません。
ユーザーテストとユーザビリティテストとでは、目的に違いがあることが見えてきます。
ユーザーテストを活用するタイミングって?
ユーザーテストは、UXデザインチェックの段階で行うテストですが、ではどんなタイミングで行うべきテストなのでしょうか。ユーザーテストを取り入れたいタイミングについて解説致します。
新規製品の開発時
ユーザーテストを行うタイミングとして、最初に考えられるのが、新規の製品開発時です。初めて造る製品のコンセプトがユーザーに伝わっているかどうかを確認することもできます。
また使いやすさを表すユーザビリティテストを行う前に初期段階として、ユーザーテストを行うのも一つの手段です。
製品の改善時
ユーザーテストは、製品やサービスを改善したいと考えたタイミングで行うのもおすすめです。改善点を導き出したい時、まずは既存の製品がどのような問題点を抱えているかを確認する必要があります。
その問題点を確認する上で、ユーザーテストを行うのも良いでしょう。
製品のリニューアル時
製品やサービスに対しての改善を行った後に取り入れましょう。改善前と比較するために同じユーザーに依頼するのもおすすめです。改善前とどんな違いがあるのか、また更なる改善や問題点を導き出すこともできるため、製品のクオリティー上げることにも繋がります。
製品・サービスのコンセプトの検証
ユーザーテストは、製品やサービスに対する体感だけを調査するのではなく、それぞれが持つコンセプトが伝わっているかどうかを確認するための検証として行うこともできます。コンセプトの透明化を図るためにもユーザーテストを取り入れることをおすすめします。
ユーザーテストのメリットって?
さまざまな場面で活用することができるユーザーテストには、どんなメリットがあるのでしょうか。ユーザーテストを行うことのメリットについてご紹介しましょう。
ユーザーの体感が確認できる
ユーザーテストを行う目的は、ユーザーが体験したことを知り、問題点を導き出すことです。
ユーザーが体感したことをその場で口に出してもらうことで、ユーザーのリアルな意見を聞くことができます。どの部分にどんな体感を得たかをこと細かく聞き出すことが可能です。
サービスの改善点や強みが確認できる
ユーザーテストは、製品やサービスの全体像ではなく、ユーザーにとって問題だと感じる部分を細かく知ることが可能です。逆にどの部分が良いと感じたのかも導き出せるため、製品やサービスの強みとなる部分も知ることもできます。
コンバージョン率の増加にも繋がる
マーケティングには、コンバージョン率と言われる成果の割合を表す「コンバージョン率」というものがあります。商品販売を行うサイトやアプリであれば、商品の購入がコンバージョン(成果)を示します。
ユーザーテストは、そんなコンバージョンを達成することを目的に行うこともできるため、ユーザーのリアルな体感からコンバージョンを上げるための改善、そしてコンバージョン率の増加にも繋げることができます。
コンバージョン率の増加に繋げることが、ユーザーテストの最大のメリットであり、目的とも言えるでしょう。
ユーザテストの準備と流れとは?
ユーザーテストの意味やメリットについて解説したところで、最後にユーザーテストを行う上での準備とその流れについて解説致します。ユーザーテストのポイントを踏まえてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
3人の(仮)ユーザーを募集
ユーザーテストは、3名ほどのユーザーによって調査することをおすすめします。1名のユーザーでは、比較対象がなくなってしまうため、最低でも3名ほどのユーザー募集を行うことをおすすめします。
アメリカのユーザビリティ研究では、3名のユーザーによる調査で約65%、5名で約80%の問題を発見が可能という研究結果を出しています。
ユーザーの目的を設定
ユーザーの目的を設定することも大きなポイントになります。ユーザーが製品を使用することで、どのようなことを求めているかを設定することで、ユーザー自身も問題点を導きやすくなります。
また製品のコンセプトにも繋がるため、必ず設定を行ってからユーザーテストを行うようにしましょう。
問題と改善点を仮定して特定する
目的を設定した上で、3名のユーザーに実際に製品を手にしてもらいます。ユーザーテストを行う上でのポイントは、必ず声に出して実施してもらうことが大切です。声に出すことで、ユーザーが求めるものや考えが理解しやすくなります。
また問題や改善する点を仮定して、特定していくことも重要です。問題点を深掘りしていくことにも繋がりますので、仮説を立てながら行うのもおすすめです。
まとめ
ユーザーテストは、ユーザーにとって需要がある製品やサービスであるかを導き出すことができるテストです。ユーザビリティテストとの違いを知ることで、それぞれを使い分けて製品開発に繋げることができます。ユーザーテストの使い方を理解して、ぜひ製品開発時に取り入れてみましょう。
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