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新体操の種目と特徴や魅力について

東京オリンピックでも取り上げられた「フェアリー ジャパン」は新体操の団体演技をしていました。ダイナミックで美しい演技でしたね。

新体操は手具を使用しながら音楽にあわせて演技をする競技です。

フィギュアスケートと似ている部分が多いですが、氷のうえでの演技とはまた違った躍動感があり、頭の先から爪先まで神経を集中させてバランスを保つ繊細さもあわせて表現するのが難しいことろです。

また、手具(種目)では「新体操」のイメージとしてリボンを使った演技がポピュラーかと思いますが、フープやボールなど様々な手具を使い、身体全体で表現できる競技です。

新体操の種目はリボン、フープ、ロープ、ボール、クラブの5種目あり、それぞれ大きさや素材に規定があり特徴もそれぞれ異なってきます。

初心者の方には難しいかと思うので、規定と特徴、団体演技と個人演技について解説していきます。

 

 

手具ごとの規定

一般的に大会などで得点を競う際に、手具ごとに素材やサイズの規定があります。
規定範囲内の手具を用いて演技を行う必要があります。

 

フープ

・素材は変形しないものであれば、木材やプラスチックなども規定範囲内になります。

・内径は80~90cm、重さは最低300gです。

ボール

・素材はゴム製かゴムと同様の弾力性がある合成素材なども規定範囲内になります。

・直径は18~20cm、重さは最低400gです。

クラブ(棍棒)

・素材は木製か合成素材で長さは40~50cm、重さは最低150gです。

・頭の部分(ふくらんでいる部分)は直径3cmを超えていなければ規定範囲内になります。

リボン

・スティックの素材は木あるいは合成素材で、直径はもっとも太い部分で最大1cm、長さは接続リングを含めて50~60cm、形状は円筒形、円錐(えんすい)形またはその二つを組み合せた形が認められてます。

・布の素材は単一のサテンあるいはそれに近い素材で、糊(のり)づけしてはいけません。幅は4~6cm、長さは最低6メートルで、重さはスティック部を除き最低35gである(ジュニアのリボンは、長さ最低5メートル、重さ最低30g)です。

ロープ

・素材は麻や合成繊維なども規定範囲内になります。

・長さは選手の身長に比例して選択でき、直径は全体が同じ太さであっても、中心部に向かって徐々に太くなっているものでも良いです。

 

上記のように使用する手具について規定がありますが、
それぞれの手具を使用した演技にも特徴があり見応えも違ってきます。

 

種目の特徴

 

フープ

フラフープを思い出してもらえばフープがどんなものか感じはつかめると思いますが、動きは他の手具には見られないようなダイナミックな表現ができるものです。

投げるとき、受けとるときなどのタイミングがポイントになってきます。

高く投げて受け止める代わりに、体を通して受けたりと、柔軟な動きとハイレベルなテクニックが必要とされ、特に投げ技の大胆さは見応えがあります。

ボール

女性が手のひらで持てるくらいの大きさのボールなので、女性らしい柔らかな動きの表現がポイントになってきます。

ついたり、体の上を転がしたり、美しく流れるような優雅さが見所と言えるでしょう。

ボールをつかまずに、そっと手のひらに乗せるような繊細さと、高く投げて受け止めるときのダイナミックさとのコンビネーションは、思わず見とれてしまいます。

クラブ(棍棒)

一見マラカスのように見えるこの手具は、2本1組で使います。2本を同時に使うので集中力も2倍となり、他の競技より難しいかもしれません。

クラブをくるくる回したり投げたりしますが、例えば右手で投げて左手で回すように、左右違う演技をすることもあります。

特に注目したいのは2本のクラブを同時に、または次々と投げては受け止める投げ技です。

クラブの巧みな操作テクニックと、リスクの高さがスリリングです。

 

リボン

新体操と言えば”リボン”というように、もっともポピュラーな種目です。鮮やかなリボンの流れるような動きとしなやかで美しい体の動きとが見事にマッチしています。

このリボンの美しさを維持するためには、常に手首を動かし続けなければなりません。

リボンは6メートルもあり、床についても、絡みついて結び目ができていてもいけません

見た目よりも力を必要とする種目です。

 

ロープ

ロープはなわとびと同じように使う事もありますが、空中になげたり、身体に巻きつけたり、幾重にも折り曲げたりと、様々な操作をします。

軽やかなステップやダイナミックなジャンプが要求される競技ですが、ロープが床についてゆがんだり、張りがなったりしたら魅力も半減してしまいます。

ロープの持ち方や投げ方などのテクニックや、空中に舞うロープがまるで生きているかのように動く様が見所です。

 

団体演技と個人演技の違い

団体演技と個人演技では選択できる種目が異なってきますので次に団体演技と個人演技の選択可能な種目と演技時間について見てみましょう。

 

演技は13メートル四方のフロアマットの中で行われ、個人演技と団体演技の2つに大きく分けられます。

単純に演技をする人数が増えると、ダイナミックにみえますし、技も増えていくので
演技構成の幅も違ってきます。

また、個人演技と団体演技では、演技の時間や種目の選択方法が変わってきますので
簡単にまとめてみました。

 

個人演技の種目と演技時間について

1種目につき演技時間は、1分15秒〜1分30秒と決まっています。

選択できる種目はロープ・フープ・ボール・クラブ・リボンの5種目のうちから選択しますが、オリンピックではロープ以外の種目を一人の選手が行います。

そのため、4種目の演技の総合得点により大会での順位がきまります。

 

団体演技の種目と演技時間について

1チーム5名の選手によって演技が行われ、演技時間は2分15秒~2分30秒と決まっております。

ロープ・フープ・ボール・クラブ・リボンの5種目のうちから、全員が1種目を持つ場合と2種目を持つ場合があります。

個人と違い、団体演技では技の難易度や実施点の合計により順位が決まります。

 

演技時間の範囲内で演技ができなかった場合、減点の対象となります。

それ以外にも「種目ごとに落としてはいけない」や「床に接触してはいけない」など、細かな採点方法がありますが、新体操の醍醐味は「見ていて美しい」と感じられる事です。

まとめ

大会の運営や教育方法によって選択できる種目が異なりますので、今後のために自分が使いやすい手具を見つけておくのも一つの方法です。

私も、新体操を始めたきっかけは「きれい」「ああいう風になりたい」などの感情からでしたが、種目をそれぞれ体験していくことにより向き不向きもありました。

ロープやリボンでは形が一定ではないため、綺麗にみえる方法などを研究し、ボールやフープ、クラブは投げてキャッチする時の恐怖と戦ったり、と実際に使用してみて分かることが多く単純な主観では判断しきれません。

自分にあった種目選びは大切なので、種目について知識を深めておくと良いでしょう。