ホッピーの魅力!【ブランドストーリー(歴史)から飲み方まで11の魅力を徹底解説】
ホッピーの魅力を余すことなく紹介!
「ホッピーでHappy!」が乾杯の合言葉になる日も近いかもしれません!
こんにちは、JetBブログ編集長の相馬です。
早いもので2016年もあと1ヶ月ちょっとですね。そろそろ忘年会のことで頭がいっぱいという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私の頭の中は今、こんな感じです。
どれ?
これです!
え、そうめん?
違います!!
そう、ホッピーです!!!
ホッピーが好きすぎてホッピーを題材とした舞台作品まで作ったことがある私!
ホッピーの魅力をもっと世に広めたい!
ぜひホッピーの正しい知識を持ち、今年の忘年会では「ホッピーでHappy!」と言っていただきたい!!
そこで、ホッピーの素晴らしさを11の観点から紹介したいと思います。
少し長い記事ですが、これを読めばホッピーの魅力から飲むメリットまで幅広くご理解いただけるはずです。
読み終えると必ずホッピーが飲みたくなりますので、夕方以降に読んでいただけますと幸いです。
ホッピーとは?
まずはホッピーとは何ぞや?というところから説明したいと思います。
ホッピーは麦芽とホップと新鮮な水とで作られた、ビアテイストの炭酸清涼飲料水です。実は材料も製造過程もビールと同じなのですが、アルコール度数0.8%の低アルコール飲料です。麦汁濃度、酵母、発酵日数などを調整することで爽やかな味わいを実現しています。ちなみに、ホッビーも名前の候補になっていたそうですが、言いづらいということで最終的に「ホッピー」という名称に決まったそうです。
ホッピーの種類
ホッピーにはホッピー(通称・白ホッピー)、黒ホッピー、55ホッピー(通称・赤ホッピー)の3種類があります。
黒ホッピーは黒ビールとプレーンビールのハーフ&ハーフタイプの味わいで、ほど良い芳ばしさと甘さ、苦味のバランスの良さが特徴です。甘いものが苦手でなければ、一番飲みやすいかもしれません。
55ホッピーはホッピー発売55周年を記念して作られました。海洋深層水を一部使用し、通常のホッピーの2倍の醸造時間をかけているため、マイルドなコクがあります。王冠が赤いことから「赤ホッピー」と呼ばれています。
この他に樽ホッピーという逸品もあります。
樽ホッピーとは
瓶ではなく、樽で工場から出荷されるホッピーです。生ビールのようにサーバーから注いで抵抗されるので、泡のきめ細かさとマイルドな味わいを楽しめます。アルコール度数が低く、品質管理が難しいため、ホッピービバレッジのお墨付きをもらったごく一部のお店とイベントでしか味わえません。
ホッピー好きの聖地「ホッピー仙人」で飲んだ樽生ホッピー、美味かったなぁ・・・。
『ホッピー仙人』
神奈川県横浜市中区宮川町1丁目1-214 都橋商店街2F
美味しいホッピーの飲み方
ホッピーの美味しい飲み方はホッピー、焼酎、ジョッキを冷やす「3冷」です。水でぬれた状態のまま冷凍庫で凍らせたジョッキに、焼酎、ホッピーの順に注ぎましょう。ホッピービバレッジが推奨している黄金比率は1:5です。泡が立つように注ぎ、あえてかき混ぜないのがミソです。
お店ではしばしば氷入りで提供されますが、一度3冷で楽しむと氷スタイルでは物足りなさを感じてしまいます。
が、これはあくまでスタンダードなスタイルです。
後述しますが、ホッピーはルールに縛られず、自分のスタイルで楽しむことができます。
それではいよいよホッピーの魅力に迫っていきたいと思います。
ホッピーの魅力①歴史に胸アツ
10歳で創業
引用:ホッピービバレッジ株式会社ホームページ「ホッピーの歴史」
ホッピーを産み出したホッピービバレッジは1905年に創業しました。創業時の名前は「石渡五郎吉商店」。赤坂の部隊に餅菓子を納める御用商人でした。創業者石渡秀がわずか10歳の時の創業だったというから驚きです!
創業から3年後、部隊の要請で今度はラムネの製造販売を始めることになり、商売は順調に大きくなっていきます。
ノンアルコールビールブーム
時は大正時代。当時は高嶺の花だったビールの代用品としてノンアルコールビールがブームになります。しかし当時のノンアルコールビールは泡立て剤に苦味を加えただけのもので、ビールとはほど遠い代物だったと言います。秀のもとにもラムネの技術でノンアルコールビールを作ってくれないかという依頼がありましたが、既製品があまりに不味いため最初は断ったそうです。
ホップとの出会い
しかし、1926年(大正15年)信州に工場を構えた際、ビールの原料であるホップの畑に出会い、「これなら美味しいノンアルコールビールが作れる」と開発をはじめます。
ところが戦時体制に突入。開発は一旦頓挫し、再開できたのは終戦後でした。
終戦後、闇市で見た光景
終戦後、人々は闇市でメチルアルコールなど劣悪な飲み物で喉を潤していました。「ビールなんて夢のまた夢。一刻も早くノンアルコールビールを完成させなければ!」秀は決意しました。
しかし失敗の連続
信州の工場から製造機を赤坂に運び、さっそく開発を再開しました。しかし思うようなものができません。そこへ戦地から優秀な弟光太郎が帰ってきます。秀は光太郎を口説き落とし、二人三脚の開発がスタートします。
研究の末…!
光太郎は醸造研究所で博士から指導を受け、ついに麦芽、ホップ、酵母すべてを天然素材から作り上げたノンアルコールビールの開発に成功!
「俺たちより美味いノンアルコールビールを作ってくれた」と博士は自分のことにように喜んでくれたと言います。
ホッピー発売
引用:ホッピービバレッジ株式会社ホームページ「ホッピーの歴史」
1948年、「本物のホップを使った本物のノンビア」という触れ込みでついにホッピーが発売されます。
ホッピーは密造酒が流通している闇市で大ヒット。劣悪なアルコールでもホッピーで割ると美味しく飲めるというのがその理由でした。今の焼酎で割るスタイルは売る側が考えたものではなく、消費者が自ら編みだしたものなのです。
しかしホッピーは爆発的に売れたため、瓶が足りなくなってしまいました。
街に転がっている空き瓶を活用
自前の瓶を作るなんて到底無理な時代です。そこで進駐軍が捨てた空き瓶を古瓶業者に集めてもらい、洗浄してラベルを貼り、販売していました。そのため、当時のホッピーの瓶は形、大きさが実にバラエティーに富んでいたと言います。
現在のホッピーの瓶はアメリカのビールの瓶が原型なのです。
物が少ない時代の庶民にホッピーが幸せを与えたのです!
ホッピーの魅力②ホッピーミーナの人生がドラマチック
引用:Hoppy@ミ~ナ hoppy Mina co.,ltd
ホッピーミーナこと、石渡美奈社長はホッピーの知名度を一気に高めた立役者です。ブログでのコンテンツ発信はもちろん、著書やイベント、こだわりのモノづくりをしている人とのコラボレーションにも積極的です。
今でこそ社内でも高い信頼を得ているホッピーミーナですが、かつては改革を急ぎすぎるあまり社員が離れてしまった時期もあったそうです。ついにはずっと味方をしてくれていた工場長から辞表を突きつけられるという事件もあったとか。数々の苦難を乗り越えてきた苦労人なのです。
……ストーリーブランディングの記事を読んでくださった方はお気づきだと思いますが、まさに人の心を動かすストーリーの3大要素、
【1】何かが欠落しているまたは欠落させられた主人公が、
【2】何としてもやり遂げようとする遠く険しい目標やゴールに向かって、
【3】数多くの葛藤、障害、敵対するものを乗り越えていく。
満たしていますね~!
ホッピービバレッジはまさにストーリーブランディングの成功例だと言えます。
それではホッピー自体の魅力を紹介したいと思います。
ホッピーの魅力③健康志向
お酒を飲むのは好きだけど健康が気になるという方に朗報です。
ホッピーなら健康的にお酒を楽しめます!
まず低糖質。ビール100ミリリットルの糖質は約3ブラムですが、ホッピーは1.7グラムほどです。ダイエットやメタボ予防でおなじみの「糖質制限」をサポートしている飲み物なのです。
次にプリン体ゼロであること。焼酎を加えてもプリン体は全く含まれません。痛風が心配なおじさんでも安心して飲めます。
そして低カロリー。100ミリリットルあたり11カロリーと、ビールの4分の1です。焼酎で割ったとしても4分の3程度なので、ビールを飲むよりずっと身体に優しいと言えます。
あ、もちろん飲み過ぎは禁物ですよ。
ホッピーの魅力④自分好みにカスタマイズできる。
家で楽しむなら焼酎の種類、量、ホッピーとの比率、ホッピーの注ぎ方、容器、ジョッキの温度、など全て自分好みにカスタマイズできます。人によっては焼酎以外のお酒で割るという方もいらっしゃいます。
ちなみに私はスタンダードに甲類焼酎、中でも「金宮焼酎」で割るのが好きです。
ホッピービバレッジが「最愛の相棒」と言っている金宮焼酎
お店楽しむ場合もソト(ホッピーの瓶)、ナカ(焼酎)を頼むタイミングは人それぞれ。また、ビールのようにお酌の文化がないので、自分のペースで楽しめます。ホッピーは昭和生まれですが、現代のライフスタイルに見事にハマっています。
ホッピーの魅力⑤リーズナブル
価格はお店によって違いますが、おおむね生ビール1杯以下の値段でホッピーセット(ホッピーの瓶、焼酎、グラスのセット)を楽しめます。あとでナカを追加すれば最低でも1セットで2杯は飲めるので、かなりリーズナブル!焼酎をボトルで注文して、ソト(ホッピーの瓶)だけひたすら注文すれば、かなり安く飲めますよ。安く飲みたいけど焼酎の水割りはちょっと…という若者におすすめです。
家で飲む場合、焼酎さえ常備しておけば、ホッピー自体の値段は100円前後。ペットボトルドリンクより安く飲めるんですよ。
ホッピーの魅力⑥注文がシンプル
同じ瓶飲料でもビールだと注文の際「キリンですか、アサヒですか、はたまたモルツですか」とうるさく聞かれがちですよね。一刻も早く飲みたいのに!とやきもきする方もいらっしゃるのではないでしょうか?またビールはこだわりを持っている人が多く、「お前はアサヒ派か!」と険悪になることもあります。
また、スーパーやコンビニだと種類が多すぎて目移りしてしまいます。
その点ホッピーの場合はおおむね白、黒の2択です。注文は「白セット」「黒セット」ときわめてシンプル!最短スピードで最初の1杯にありつけます。
ホッピーの魅力⑦実はオシャレ
今、ホッピーを使ったカクテルが急速に増えています。
ホッピーをジンとパイナップルジュース、ポートワインで割った「黄金仮面」。爽やかな口当たりが女性を中心に人気があります。
ホッピーを白ワインで割った「ホッピースプリッツァ」。スパークリングワインのような味わいです。
「ホッピーレッドアイ」はトマトジュースと焼酎とホッピーの組み合わせ。飲みやすく、喉越しが楽しい一品です。
まだ試したことはないですが、黒ホッピーとコーヒー焼酎の相性も良いのだとか。
趣のあるグラスに注げば、十分お洒落ドリンクとして楽しめます。
ホッピーの魅力⑧手間をかける楽しさ
ホッピーは自分で焼酎で割らなければならず、家で楽しむには少々面倒かもしれません。
実はホッピーミーナが主導してすでに割ってある商品「hoppy-hi」を発売したこともあったんです。しかし1年半足らずで販売を終了してしまいました。ホッピービバレッジとしては1000万円の大赤字だったそうです。
なぜか?
ホッピーには手間をかける楽しさがあるのです。自分で割合や焼酎の種類はもちろん、ジョッキの温度まで試行錯誤を重ね、日々より美味しい飲み方を追求することで、自分のスタイルを確立できます。手間をかければかけるほどホッピーへの愛着が深まっていくのです。
ホッピーの魅力⑨創業から一貫して瓶で提供
ホッピーは発売以来ずっとガラス瓶だけです。回収や洗浄に手間がかかる瓶にこだわるのには理由があります。
ホッピービバレッジの石渡光一会長は次のように語っています。
缶には缶臭がありますが、瓶は無臭で、ホッピーの繊細な美味しさや香りを少しも損なうことなく楽しんでいただけます。また、リサイクルできて最も環境に優しい容器です。
ホッピーはファンにも環境にも優しいんです。
引用:『東京人』(2015年11月増刊号)83ページ
ちなみに業務用にはリターナブル瓶を使用し、95%の回収率でリユースを行っています。この取り組みにより「第十回ガラスびんアワード二〇一三」で、日本ガラスびん協会特別賞を受賞しています。
ホッピーの魅力⑩グローバルドリンク
ニューヨークで「クールなトーキョードリンク」と言えばホッピーです。
ニューヨーカーにとっての東京のイメージは「クール・ビューティー・セーフティー」と良いことづくめ。そんなトーキョーの名を冠していることから、ホッピーの評価の高さがうかがえます。アメリカでは関税がかかるため、ホッピーも高価格帯で販売されているのですが、それでも着実に人気を得ていると言います。
ホッピーがグローバルドリンクになる日も近いかもしれません。
ホッピーの魅力⑪コミュニケーションツールである
ホッピーは会話のきっかけを作ってくれます。「え?そんなに焼酎入れるの?」「氷入れないほうが美味いよ」「いいちこで割るより金宮焼酎の方がいいよ」などホッピーをきっかけにみんなが自分のこだわりを語りだします。でもワインとか日本酒のうんちくを語る人にありがちな高慢さはなく、あくまで同じ目線。決して人に強要するわけではなく、自分の楽しみ方を知ってほしいだけなのです。そうやって知り得た情報で自分の飲み方をアップデートしていく。そしてまた誰かに伝える―。
ホッピーは良質なコミュニケーションツールだと思います。
最後にホッピービバレッジのホームページに書かれているメッセージを紹介します。
ホッピーは、みんな同じではありません。
割って飲む。
そのひとてまが加わって、ホッピーのおいしさは生まれます。
だから、ホッピーのおいしさは10人がつくれば10通り、100人いれば100通りになります。
それが楽しい。それがハッピー。
ホッピーをつくるのは私たちですが、
あなたのさいごのひとてまで、ホッピーのおいしさは完成します。
共につくる、おいしさを、もっと。
幸福を届ける飲み物「ホッピー」
ホッピーの魅力をご理解いただけましたでしょうか?
多少こじつけに思えるところもあったかもしれませんが、それもホッピーへの愛の深さゆえということでご容赦いただければ幸いです。
この記事を読んでくださった方と一緒にホッピーを飲める日を楽しみにしています。
今夜も「ホッピーでハッピー!」
【参考資料】
『ホッピーでHappy!』(石渡美奈著、文春文庫)
『ホッピーの教科書』(石渡美奈著、日経BP)
『東京人』(2015年11月増刊号)
ホッピービバレッジ株式会社ホームページ
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