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【SEOコラム第二回目】 こんな対策いいの?ブラックハットSEOの手法について。

いまだに横行している、怪しいSEO対策。

現在では効果が線香花火のようになってしまっているブラックハットSEOの手口をご紹介。

SEO対策ってなんか胡散臭い!そんな感覚がかなり一般的に広がってきている今日この頃、前回はSEO対策の定義が大きく分けて2つあるという事を書きました。

前回に引き続き、今回はブラックハットSEOの詳細な手法をわかりやすくご説明したいと思います。
今回書くような、SEOの手法を謳っている業者があれば、かなり怪しいと考えて間違いないです。そういった意味でSEO業者を見抜く1つの基準としても、この記事を参考にしていただければと思います。

SEO対策とは、一言で言うと検索エンジンからの評価を高めていくやり方です。
評価基準はGoogleであれば、200以上あると言われています。
そしてそれらの評価基準が複雑に絡み合って、アルゴリズムを形成し、クローラによる自動評価システムを形成しています。

こう書くと何やら非常に複雑で、ややこしい話に思えますが、突き詰めて考えると、ポイントはたった2つにまとめられます。要するに、その「サイトの内部のキーワードを効率よく認識させること」と、「サイトの信頼性を高めていく」と言うことが全てになります。
いわゆる内部対策と、外部対策です。
ここで問題になってくるのが、外部対策、いわゆる「サイトの信頼性をいかに相対的に高めていくか」ということになります。
サイトキーワード構造を整えていく内部対策に関しては、SEOの必須事項になっておりますが、内部構造を整えるだけでは、必ずしも上位表示は達成できません。
内部構造を整えると同時に、サイトの信頼性も高めていく必要があるからです。

●SEOに重要な概念【被リンク】

それでは検索エンジンは、一体どのようにしてサイトの信頼性を決めているのでしょうか。
昔から1番重要視されているのは「被リンク」です。被リンクとは外部サイトから一方的に貼って貰っているリンクのことで、別名「外部リンク」とも言われています。
なぜ、外部リンクが有効かと言うと、インターネットの特性として、有益なウェブサイトであればおのずと自然に沢山のサイトからリンクされ、それはいわばイ ンターネット上での人気投票になるという、検索エンジンの考え方が、検索結果に反映されているからです。それと同時に外部リンク(ナチュラルリンクとも言 う)は、クローラの巡回頻度を高めてくれる役割も持っています。
クローラはインターネット上をリンクを辿って巡回しているので、リンクがあまり貼られていないサイトにはクローラがあまり回ってこないとも言えます。
(これに関しては、WEBマスターツールなどを使えば、クローラの巡回をこちらから促進することも可能です)
従って、現在でももちろん自然に発生した被リンクに関しては、非常に高いSEO効果が期待できる事は変わりがありません。

ここで、問題になってくるのはこの人気投票である被リンクが、お金で買えてしまうと言うことです。
SEO業者が最も一般的に採っているSEOの手法は、被リンクを大量に設置して、pagerankを上げ、上位表示させると言うやり方です。

Pagerankとは

Pagerankとは、Googleのウェブサイトに対しての評価制度のことで、全部で10段階にランクが分かれています。
pagerankは、外部リンクの獲得数とほぼ比例する形で、決まってくるのです。
現在では、Googleの公式にpagerankはSEOに直接は関係がないと行っていますが、一昔前ではこのpagerankが上位表示の可否を決めていると思われていました。
なので一昔前までは、SEO業者の手法である、被リンクをひたすら集めるやり方というのは確かに効果がありました。
しかし今では、全くと言っていいほど通用しなくなってきています。

●自然なリンクか、人工的なリンクか【繰り返されるいたちごっこ】

なぜ現在では、SEO業者に大量の被リンクを貼ってもらっても上位表示しにくくなっているのか。
それは検索エンジンの精度が、上がってきたからですが、ここに至るまでは長年にわたるスパムリンクとの戦いがありました。

●いたちごっこ その①【IP分散】

SEO対策という概念が、世の中に出だした当初では、被リンクさえ貼れば上がっていたという時代が、確かにあったのです。
自分でいくつかのウェブサイト、ブログを立ち上げてそこから自作自演のリンクを貼るだけで簡単に上位表示、なんて時代もありました。
しかしすぐにGoogleは、同一IPアドレスからの複数のリンクを、スパム判定(ペナルティー)として扱うようになったのです。
なのでそれ以降は、SEO業者も「IP分散をさせた」被リンクと言う事は当たり前になりました。
「クラスC以上の外部リンク」などと触れ込んだSEO商材が、人気を博したのも、この時期でした。

●いたちごっこ その②【オールドドメイン】

被リンクと同様、SEO業界で一時期価値が高騰したものに、オールドドメインがあります。
オールドドメインとは中古ドメインのことで、使われなくなった古いドメインのことです。
検索エンジンは、サイトの歴史を評価します。
取得から年数が経っているドメイン、しっかりとした運営歴があるサイトのドメインは、それだけで検索エンジンから、ある程度信頼されるのです。
また、長年運営されていたサイトには、それだけで被リンクが自然についているということが考えられるので、オールドドメインを使えば前所有者の被リンクを、そのまま引き継げるということになります。
しかしこのやり方も、検索エンジンからしてみれば、非常に怪しいSEO対策だと言えます。
そもそも、ドメイン名とサイトのコンセプトが食い違っていたり、前所有者の作成したコンテンツが、検索にインデックスされたままの状態になっていたりすると、検索エンジンからしてみたら、一体どういうサイトなのか、コンセプトがチグハグになっているように見えるのです。

●いたちごっこ その③【オールドのものを使った、被リンクのためのサテライトサイト】

これは前述した被リンクと、オールドドメインを組み合わせたやり方です。
2009年頃から、検索エンジンも少しずつ精度を上げていき、ただ単純にリンクを貼っただけでは上表示されなくなりました。
その頃から、被リンクの質を重要視するようになったのです。
そこでオールドドメインを使って、SEO目的のためのサイトをたくさん立ち上げて、長年運営されているしっかりとしたサイトから、被リンクを獲得しているように見せかける手法が、広く行われるようになったのです。

●いたちごっこ その④【ワードサラダ】

オールドドメインを使った、被リンクのためだけに立ち上げられたサテライトサイトは、大抵が「ワードサラダ」を使ってコンテンツが作られています。
ワードサラダとは、様々なサイトから文章を引っ張ってきて、つぎはぎしてコンテンツ自動生成するソフトのことです。
言語学と数学のマルコフ連鎖というものを応用した技術だそうです。
SEO業者はとにかく「いかに手間をかけずに手っ取り早く上位表示ができるか」という事しか考えていません。
そうした業者は、サテライトサイトを立ち上げるにしても、わざわざ自分たちでコンテンツを作成したりするような手間はかけません。
このようにしてWEB上に、人間が読んでもさっぱり意味をなさないような、無益なサイトがたくさん立ち上げられていったのです。

●まとめ

今回はいままでSEO業者が行ってきた「いかに検索エンジンのバグをつくか」というブラックハットSEOの手法と、歴史的にどのようないたちごっこが繰り返されてきたのかを書いてみました。
今でも、このようなSEO対策が有効だと主張しているSEO業者が世の中にはたくさんあります。
この記事が、SEO業者を選ぶ際の1つの参考になれば幸いです。

次回は正しいSEOのやり方、「ホワイトハットSEO」の詳細について書きたいと思っています。


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