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ストレス耐性のある人材を採用する/採用される秘訣

ストレス耐性見極め採用のイメージ

ストレスに適切に対処できる人材を採用したい、そんな人事担当者が採用活動でチェックするポイントをお伝えします!

どんな仕事、どんな職場でも全くストレスがないということはあり得ません。もちろんスタッフが無駄なストレスを抱えることなく働ける環境を作ることは大切ですが、それも限界があります。
プレゼンティズムという言葉があります。プレゼンティズムとは出勤しても、健康問題で業務に支障をきたす状態を指す言葉です。プレゼンティズムの人がいることで、生産性が落ちるだけでなく、周囲も疲弊してしまう恐れがあります。
プレゼンティズムを作らないためにも、採用時にストレス耐性のある人を選ぶことが重要です。
今回はストレス耐性のある人材を採用する秘訣を紹介したいと思います。

採用面接ではここをチェック!ストレス耐性を見極めるポイント

①待ち時間の過ごし方を観察

待ち時間を有意義に使えるか、程よい緊張感を持続できているかはストレス耐性をはかる指標です。エントリーシートの記入のような簡単な作業をしてもらい、様子を観察しましょう。途中で集中を切らしてしまったり、面接の緊張で作業が捗らなかったりする場合、ストレス耐性が低い可能性があります。

②面接での振る舞いを確認

話す内容はあらかじめ準備しているため装うことができますが、振る舞いには普段の姿が出てしまいがちです。面接は誰しも多かれ少なかれストレスを感じるものですが、ストレスをコントロール出来ない人は視線が泳いでいたり、イスの座り方がアンバランスだったり、眉間にシワを寄せたりする傾向があります。

③ポジティブな考え方を持っているか

ネガティブな思考回路から脱することが出来ないと業務が滞りますし、成長できません。
他人の評価ばかりではなく、自分で自分を肯定的に評価できる(自己肯定感を持っている)ことが大切です。
謙虚の次元を越えて自分に対してネガティブな評価ばかり口にする人、過去の失敗体験から脱却できていない人は要注意です。
自分で自分をどう評価しているか質問してみましょう。

④ストレスに適切に対処できるか

時にはストレスを抱えたまま業務を進めることが求められるものです。ストレスと上手く付き合えるかチェックしましょう。
いたずらにストレスの話題を避けたり、感覚的、抽象的な説明ばかりで自分のストレスに向き合っていなかったりする場合は見送ったほうが無難でしょう。

⑤自分に合ったストレス対処法を持っているか

まずストレス対処法をいくつ持っているかを確認しましょう。多くのバリエーションがある方のほうがストレスに強いです。

ストレス対処法には気晴らし型、リラクゼーション型、情動焦点型(感情を切り替える)、問題焦点型(問題を見極め回避する)の4つがあります。

>ストレスと上手く付き合うために!ストレスコーピングの知識と実践方法

それぞれの型の対処法を持っていれば、かなり意識的にストレス対策をしている人だと言えます。
また、状況に合わせて相談できる相手を選べるのかもポイントです。友達だけ、同業者だけなど相談相手に偏りがある場合、想定外のストレスに見舞われた場合、一人で抱え込んでしまう恐れがあります。

圧迫面接は効果的?

ストレス耐性をはかる目的で圧迫面接をする企業がありますが、おすすめできません。
まず企業イメージの問題。面接時の振る舞いでネガティブな印象をもたれるのは企業として明らかにマイナスです。受験者は採用しない限り顧客になるわけですし、内定を出しても辞退される可能性もあります。情報はSNSですぐに拡散されますので、今後の採用活動に影響が出る恐れもあります。
次に本当にストレス耐性をはかれるのかという問題。仕事と面接では状況が異なりますし、ネットや書籍で圧迫面接対策の情報が多く出回っています。上記のリスクを背負ってまで行うメリットはないでしょう。
圧迫面接かどうかは受け手の印象によるところが大きいですが、少なくともわざと横柄な振る舞いをするのは避けるべきです。

続いて、ストレス耐性を確認するために効果的な質問を紹介します。

ストレス耐性を確認する3つの質問

ストレス耐性を確認するためには次の3つの質問が有効です。

(1)「最近、どんな時に強いストレスを感じましたか」

どんなことにストレスを感じるのかをチェックする質問です。自社が重要と感じている局面をストレスとして認識しているかを確認します。
誤解しがちですが、重要な局面をストレスと認識している人を採用すべきです。
有能な人ほどストレスとリラックスのコントロールが上手く、重要な事柄をストレスと捉える傾向があります。もちろん、ストレスばかりでリラックスできない人はストレス耐性が低いですが、リラックスばかりで必要なストレスさえ抱えられない人もまた、ストレス耐性が低いと言えます。

(2)「ストレスを感じた時、どのように対処しましたか?」

ストレスへの対処方法を持っているか、ストレスを対処しきれず負担になっていないかを見極めます。

(3)「最近、嬉しかったことを教えてください」

ストレスの対極にあることをあえて聞くことで、その人の考え方の枠組みや価値観を把握します。例えば友人がバースデーパーティーを開いてくれたことを嬉しかったこととして挙げる人は人間関係を大切にしているため、人間関係に歪みが生じたり、裏切られたりすると強いストレスを感じる可能性があります。

自社に合ったストレス耐性の人を選ぶことが重要

ストレス耐性見極め採用のイメージ

一口にストレス耐性と言っても、何を重要視し、適切なストレスを感じて欲しいかは企業によって様々です。商談なのか、納期に合わせることなのか、作業の正確さなのか、etc……。面接の中で自社に合ったストレス耐性なのかを見極めることで、ミスマッチを減らし、入社後高いパフォーマンスで働いてもらえるでしょう。

採用活動の参考になりましたら幸いです。

最後に、ストレス耐性を人間性の評価と同一視している人がいますが、全くの誤解です。ストレス耐性はスキルの一つですので、誰もが身につけられるものです。

ストレス耐性を高めたい方はストレスの種類、大きさを把握し、適切な対処をするよう心がけましょう。


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