被リンクとは?重要性と集め方を解説
被リンクの重要性と集め方について
この記事を読むための時間:5分
「被リンク」という言葉について、なんとなく意味を知っている人はいても、その激動の歴史や重要性について詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。被リンクはここ十数年で、SEOに様々な効果をもたらし、その度に扱い方も大きく変化してきました。
そこで、ここでは被リンクについて、その歴史や現在の重要性と2019年の終わりごろに発表された最新の情報を紹介します。
目次
被リンクとは
被リンクとは、外部のサイトに設置された自サイトへのリンクのことです。
SEO対策は大きく「内部対策」と「外部対策」の2つに分かれますが、このうち外部対策の主な要素を占めるのが被リンクです。
被リンクの歴史
2005~2010年頃は、被リンクは重要なSEO対策のひとつとして、どのサイトも必死に増やそうとしてきました。
当時は「質」より「量」が求められたので、自作自演によるものなど悪質なものがはびこっていました。また、被リンクが多ければ多いほど良いとされたので、被リンクの販売会社なども横行しました。
しかし、Googleのアルゴリズムが改善され、悪質なものは検索順位が下落するペナルティを受けることになったのです。これにより、現在は過去の質より量を求めるスタイルとは異なり、量の他に質も重要な要素となりました。
被リンクの重要性
上位サイトに表示されやすくなる
検索エンジンは「被リンクが多い=ユーザーから評価されている」と考えるので、検索順位を上げるために被リンクは重要な要素なのです。
ドメインパワーが上がる
検索エンジンは、被リンクを得たページとつながっているページの評価も上げます。そのため、被リンクが増えれば増えるほどサイト全体の評価が上がることになり、これをドメインパワーが上がると言います。
このドメインパワーが強ければなるほど、検索順位は高くなります。
クローラーの巡回が増える
クローラーとは、ウェブ上のサイトを巡回し、データをGoogleに伝えるプログラムで、被リンクが多いほど訪れる回数も増えます。
このクローラーが巡回しなければ、Googleがサイトを認知できず検索結果に反映されません。また、更新頻度が高いサイトはSEOで有利と言われていますが、その際もクローラーの巡回がなければ、更新内容がGoogleに伝わらないので意味がないのです。
SEO効果のある被リンクとは
自然発生のもの
外部のユーザーが「このサイトを他の人にも教えたい」と思い、無償でなおかつ自発的に設置したリンクが自然発生の被リンクで、ナチュラルリンクとも呼ばれます。
持ち主が異なる複数のサイトからのもの
同じ数の被リンクでも、同一ドメインからと、異なるドメインからとでは、後者が評価は高くなります。
なぜなら、同一のドメイン=1つのサイトからの評価より、異なるドメイン=それぞれが別々のサイトから受けた方が、より多くの人から評価されている証明になるからです。
関連性の高いサイト・コンテンツからのもの
検索エンジンは関連性が高いサイトやコンテンツからの被リンクを高く評価する傾向があります。例えば、猫について書かれた記事がペットの総合サイトに貼られるなどです。
著名なサイト・コンテンツからのもの
Googleはサイトを評価する際に「E-A-T(専門性・権威性・信頼性)」を重視します。そのため、信頼性が高いと言える著名なサイトから被リンクを得られたのならば、自サイトも信頼がおけると認識されたということなのです。
SNSの「いいね!」や「シェア」は被リンクと同じ?
SNSの「いいね!」ボタンやTwitterのリツイートボタンは、そのコンテンツを拡散する行為なので、被リンクと同じ効果があると思う人は多いでしょう。しかし、SNSのシェアボタンには自動的に「nofollow」属性(検索エンジンにリンク評価の受け渡しを無効化できる)が付くので、SEO効果は無いのです。
ただし、直接的な効果はなくても、拡散されればサイトのアクセス増加につながるので、間接的に効果はあるといえます。
低品質・悪質なものはペナルティの対象に
アルゴリズムが改善された現在は一昔前とは違い、低品質もしくは悪質な被リンクは、検索順位が下がるなどのペナルティを受ける可能性があります。
低品質・悪質な被リンクとは
具体的には以下のものが挙げられます。
- お金を払って手に入れた有料のもの
- 被リンクを増やすことだけを目的として作られた内容がなかったり薄かったりするサイトからのもの
- 信頼性の低い情報ばかりなど、低品質なサイトからのもの
被リンクはチェックツールで定期的に調べるべき
被リンクは自身ではコントロールできないので、時には勝手に低品質・悪質なサイトから被リンクを受ける場合があります。
代表的な被リンクのチェックツールを以下に挙げるので、定期的にチェックしましょう。
無料
- Google Search Console(グーグルサーチコンソール)
- hanasakigani
- SEOTOOLS
有料
- Ahrefs
- Backlinks
- Link Explorer
- Majestic SEO
低品質・悪質なリンクを貼られてしまった場合の対処法
いざ低品質・悪質なサイトから被リンクされていた場合や、Googleから警告のメッセージが届いた場合、対処せずに放っておくとペナルティとなってしまうので、以下の方法で対処しておきましょう。
- サイトに削除を依頼する
- Google Search Console(グーグルサーチコンソール)でリンクを否認する
アンカーテキストも被リンクの評価で重要
アンカーテキストとは、リンクに使われているテキストのことです。例えば「関連記事:猫のしつけのタイミングについて」などです。検索エンジンはアンカーテキストに含まれるキーワードから、リンク先のテーマを読み取り、実際に関連性が高いかを判断しています。
そのため、もしもリンク先の内容と異なると、関連性が低く低品質であるとみなされてしまうのです。
つまり、先ほどの例を挙げると、「関連記事:猫のしつけのタイミングについて」をクリックしたのに「猫のトイレ問題について」にジャンプしてしまうような現象です。このようなことはわざとしない限り起こらない現象ですが「詳しくはこちら」というような文章を見かけたことがある人は多いでしょう。
これではジャンプ先の情報が判断できないので、ジャンプ先の内容を簡潔に表す文章にしたり、キーワードを入れたりするようにしましょう。
2019年のnofollow属性の変更・追加のリンク属性について
2019年の9月にGoogleがnofollow属性の扱いを変更することを発表しました。
今まではnofollow属性には「絶対に評価の受け渡しをしないこと!」という「命令」のプログラミングがされていたので、これが付いているリンクはGoogleは検索順位を決定する要素としてみなされませんでした。
しかし、今回の変更によって「命令」から「ヒント」として扱われるようになりました。これは、nofollowが付いているリンクでも、Googleの判断次第で検索順位を決定する要素のひとつになり得ることを表しています。
また、新たに「sponsord」と「ugc」という、変更後のnofollowと似た働きをするリンク属性も追加しました。sponsordはバナー広告や有償で掲載してもらう広告に使い、ugcはブログのコメントやフォーラムの投稿などに使います。
なぜnofollowと似た働きをする属性をわざわざ追加したのかというと、タイプを細かく分けることで、より詳しく評価をできるようになるからです。
このようにリンク属性の大きな変更や追加がありましたが、今すぐ何か対処しなければいけないわけではありませんので、安心してください。
まとめ
被リンクのSEOにおける扱いはこの十数年の間に目まぐるしく変わりました。
以前は例え質が悪いサイトばかりでも、とにかく被リンクされていればGoogleから高評価を得ることができました。しかし、現在では低品質・悪質なものはむしろ評価が下がる要因となりました。
逆に良質なサイトからの被リンクは現在でも十分にSEO効果があるので、そのようなサイトから被リンクを受けられるように良質なコンテンツ作成を進めましょう。
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