レスポンシブ広告とは?メリットや入稿規定をチェック
レスポンシブ広告とは?
この記事を読むための時間:5分
「レスポンシブ広告」とは、広告のサイズやレイアウトを、掲載サイトやアプリの広告枠サイズに合わせて自動で変更してくれる仕組みの広告のことです。
代表的なレスポンシブ広告配信元に、Googleディスプレイネットワーク(GDA)とYahoo!広告(旧:YDA)があります。
レスポンシブ広告の誕生によって、広告主が各媒体に合わせたクリエイティブを作成する必要がなくなりました。広告主は、配信元にアセット(素材)と呼ばれる画像、広告見出し、ロゴ、広告文などを入稿するだけで、様々なフォーマットの媒体に配信が可能になります。
今回は、そんなレスポンシブ広告の入稿規定やバナー広告との違い、効果的なレスポンシブ広告運用のポイントなどを紹介します。
目次
レスポンシブ広告の種類
レスポンシブ広告には大きく以下の2種類があります。
- レスポンシブディスプレイ広告
- レスポンシブ検索広告
ここでは、それぞれがどのような広告なのか確認しましょう。
レスポンシブディスプレイ広告
「レスポンシブディスプレイ広告」とは、広告枠に合わせて表示する広告のサイズやレイアウトを、自動調整してくれるディスプレイ広告のこと。ディスプレイ広告とは、「Webサイトやアプリの広告枠に表示される広告全て」を指す言葉です。
- 短い広告見出し
- 長い広告見出し
- 説明文
- 画像
- 動画
- ロゴ
- ボタン(詳しくはこちら!など)
上記が基本の構成要素(アセット)となり、機械学習によってパフォーマンス履歴から得た予測に基づいて組み合わされます。
例えば、
- 小さい広告枠:最適なサイズに縮小した画像と短い広告見出しのみ表示する
- 縦長の広告枠:最適なサイズに縮小した画像と広告見出し、説明文を縦配置にする
などを自動で行ってくれるのです。そのため「このサイトでは画像より動画の方がパフォーマンスが向上する」と判断された場合は動画広告が表示されるなど、最適化してくれます。
レスポンシブ検索広告
「レスポンシブ検索広告」は、豊富な見出しや説明文をアセットに、ユーザーに関連性の高いメッセージを表示するレスポンシブ広告です。
レスポンシブ検索広告を配信する広告主は、広告見出しや説明文を複数作成しておきます。すると配信元は、機械学習によってユーザーの検索語句と関連性の高いメッセージのテキスト広告を自動作成して表示してくれるのです。
従来のテキスト広告・拡張テキスト広告に比べ、より幅広いユーザーに対して効率良く広告を表示できます。つまり、「ユーザーに最適なメッセージを、機械学習で検索語句から導き出して表示するレスポンシブテキスト広告」であるということです。
レスポンシブ広告のメリット・デメリット
レスポンシブ広告には様々なメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットもあります。両方を理解して運用を進めていくことが重要です。
レスポンシブ広告のメリット
- 各媒体に合わせて広告作成する手間が省ける
- 機械学習を元に最適化した広告を表示できる
- より広いユーザーへリーチできる
レスポンシブ広告のデメリット
- どの組み合わせになっても意味が通じるようにする必要がある
- 通常のバナー広告のデザインに完成度が劣る場合がある
レスポンシブディスプレイ広告の入稿規定【サイズ・文字数など】
レスポンシブディスプレイ広告を始めるには、どのようなアセットを準備する必要があるのでしょうか。また、どのサイズや文字数などにはどのような入稿規定があるのでしょうか。ここでは、「Googleディスプレイネットワーク」「Yahoo!広告」の2大アドネットワークそれぞれの入稿規定をご紹介します。
Googleディスプレイネットワーク(GDA)の入稿規定
Googleディスプレイネットワークのレスポンシブディスプレイ広告の入稿規定は以下のとおりです。
- 画像(横長):600×314(1.91:1)以上 5120KB以下 / 最大15枚
- 画像(スクエア):300×300(1:1)以上 5120KB以下 / 最大15枚
- ロゴ(横長):512×128(4:1)以上 5120KB以下 / 最大5個(省略可)
- ロゴ(スクエア):128×128(1:1)以上 5120KB以下 / 最大5個(省略可)
- 広告見出し:全角15文字・半角30文字以内 / 最大5個
- 長い広告見出し:全角45文字・半角90文字以内 / 最大1個
- 説明文:全角45文字・半角90文字以内 / 最大5個
- 会社名:全角15文字・半角30文字以内
- 行動を促すフレーズ 自動or選択(省略可)
文字が画像全体の20%を超えないようにする必要があります。また、配信先の広告スペースに収まるようにするために画像の端が最大各辺5%トリミングされる場合があることを考慮して画像を選びましょう。
Yahoo!広告(旧:YDA)の入稿規定
Yahoo!広告のレスポンシブディスプレイ広告の入稿規定は以下のとおりです。
- 画像:1200ピクセル×628ピクセル、300ピクセル×300ピクセルの2パターン
- ロゴ:透過背景禁止、画像の枠線禁止、角丸禁止(省略可)
- タイトル:20文字以内
- 説明文:90文字以内
- 主体者表記:会社名、ブランド名、商品名、サービス名のいずれか
- ボタン:「もっとみる 」「詳しくはこちら」など17種類から選択
配信先の広告スペースに収まるようにするために画像の端がトリミングされる場合があることを想定して画像を準備しましょう。
Yahoo!では、パソコン・スマートフォンともにレスポンシブをディスプレイ広告の主力フォーマットとしており、ディスプレイ広告全体の配信の50%以上がレスポンシブ広告になっています。
レスポンシブ広告の入稿方法
ここからは、レスポンシブ広告の入稿方法を紹介します。レスポンシブ広告の入稿と聞くと難しそうな印象を受けますが、意外と簡単にできます。
Googleディスプレイネットワーク(GDA)での入稿方法
Googleディスプレイネットワークへの入稿は、以下の方法で可能です。
- Google広告アカウントにログインする
- 左側のナビゲーションパネルで「ディスプレイ キャンペーン」を選択する
- 左側のページメニューの「広告と広告表示オプション」を選択する
- プラスボタンをクリックし、「レスポンシブ ディスプレイ広告」を選択する
- 広告グループを選択する
- 画像を追加し、保存する
- 「画像とロゴ」の下にある「+動画」を選択し、YouTubeに動画をアップロードする、もしくはアップロード済みの動画を選択する
- 広告見出しや説明文などのテキストを登録する
- 広告をプレビューで確認し、「保存」で完了
Yahoo!広告(旧:YDA)での入稿方法
Yahoo!広告への入稿は以下の方法で可能です。
- Yahoo!広告管理ツールにログインする
- 「ディスプレイ広告」タブを選択し、「アカウント一覧」から該当アカウントをクリックする
- 「表示内容選択」内の「広告」タブを選択する
- 「+広告作成」を選択する
- 「対象選択」で広告を登録するキャンペーンと広告グループを選択する
- 画面が開くので、広告名を入力し、掲載フォーマットを「テンプレート」に変更する。
- 画像サイズを「300×300」あるいは「1200×628」のどちらかを選択する
- 画像、タイトル、説明文、URLなどを登録する
- 必要であれば「入札価格」を設定する
- 「保存」ボタンで完了
Yahoo!広告では、縮小された画像がどう表示されるかを「画像表示シミュレーター」で確認できます。
効果的なレスポンシブ広告のポイント
効果的なレスポンシブ広告を配信・運営するにはどうすれば良いのでしょうか。ここでは、特に抑えたいポイントを3つ紹介します。
ターゲットを絞り込む
レスポンシブ広告は、より広いユーザーへリーチできる分無駄なコストがかかりがちになります。ターゲットを絞り込み、見込みの無い層へのアプリーチは排除しましょう。
レスポンシブディスプレイ広告でターゲットを絞り込む方法には、以下のような方法があります。
- オーディエンス:既にサイトに訪問したユーザー
- ユーザー属性:年齢・性別・世帯年収・子どもの有無など
- トピック:テーマ・カテゴリ
- プレースメント:特定のウェブサイト
これらを利用してターゲットを絞り込むことで費用対効果を上げられるはずです。
画像・テキスト・ランディングページに一貫性を持たせる
レスポンシブ広告はデザイン面を自動で生成してくれるため、反対に言えば、広告主が視覚的訴求方法を決定することができません。そこで広告主は、アセットをどの組み合わせで表示されても良いように揃える必要があります。
また、自動生成された広告と誘導するランディングページの関連性が高くなければユーザーが離れてしまうため、画像・テキスト・ランディングページに一貫性を持たせることでコンバージョン率アップに繋がるでしょう。
テスト・改善を繰り返す
あらゆるサイズに対応しているからといって、広告をレスポンシブ広告1本のみにしてしまうのはおすすめできません。入稿するアセットを変えた別パターンを作成し、A/Bテストを行って改善を繰り返しながらより効果的なレスポンシブ広告を目指しましょう。
まとめ
複数の画像サイズを用意したり、フォーマットによってレイアウトを考えたりする手間を省き、効率よく最適な広告を配信してくれるレスポンシブ広告。入稿規定や入稿方法もそれほど難しくありませんので、ぜひ積極的に利用してみてください。
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