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WHOIS(フーイズ)とは?概要や注意点なども解説します

WHOIS

 

この記事を読むための時間:5分

 

あなたは「WHOIS」を知っていますか?

インターネット上のトラブル防止のために大きな役割を果たしているサービスですが、実は個人情報にも大きく関わっています。

この記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

WHOISとは

インターネット上で、ドメイン名やIPアドレス等の登録者に関する情報を検索できるサービスのことです。

インターネットに接続できる人であれば誰でも利用可能です。

 

WHOISの目的

WHOISには以下のような目的があります。

  • 技術的なトラブルがあったときに、本人同士で解決できるようにするため
  • 登録商標違反に関するトラブルがあったときに、本人同士で解決できるようにするため
  • ドメインを登録するときに、類似したドメインがないかを確認するため

このように、何かトラブルが発生した場合に、ドメインやIPアドレスの持ち主と当人同士で自律的に解決できるようにすることが目的となっています。

また、違法サイトを作ったりスパムメール等を送信するなど、不正な行為が確認された場合の連絡先としても使用されています。

 

WHOISで公開される情報

WHOISで公開されている情報は、持ち主が自分で提供するのではなく、レジストリやレジストラによって提供されています。

 

レジストリとは

ドメインの発行・管理をする団体のことです。

ドメインは「.com」や「.jp」など、多くの種類があります。これらのドメインのひとつひとつにレジストリがついています。例えば「.com」であれば「VeriSign Inc.」、「.jp」であれば「(株)日本レジストリサービス(JPRS)」という団体がレジストリを務めています。

さらに、レジストリを統括しているのが「ICANN(アイキャン)」と呼ばれる非営利法人です。

 

レジストラとは

ICANNと契約を結び、ドメインの登録や販売を行なっている業者のことです。

例えば「GMOインターネット株式会社」が運営している「お名前.com」は大手レジストラとして有名です。

レジストラは、SRSというソフトウェアを使用して、レジストリの管理しているデータベースに直接情報を登録することができます。例えば、不正な行為を行うドメインを削除することも可能です。

 

リセラーとは

レジストラを通してドメインの登録や販売を行なっている業者のことです。

例えば「GMOペポパ」が運営する「ムームードメイン」や、「GMOデジロック株式会社」が運営する「バリュードメイン」などが有名です。

レジストラと異なり、SRSにアクセスする権限を持たないという特徴があります。

 

公開される情報

公開されている情報は各レジストリ・レジストラによって異なりますが、主な項目は以下の通りです。

  • ドメイン名
  • レジストラ名
  • ドメイン名のDNSサーバー
  • ドメインを登録した年月日
  • ドメインの有効期限
  • 登録者の氏名・住所・メールアドレス・電話番号・FAX
  • 管理担当者・経理担当者・技術担当者の氏名・住所・メールアドレス・電話番号・FAX

 

WHOIS情報の調べ方

公開されている情報は、各レジストリ・レジストラが管理しているドメイン別に確認することができます。

 

検索できるサイト

以下で記載しているのは、WHOIS情報が検索できるサイトの一例です。

実際はそれぞれのドメインを管理しているレジストリごとにWHOISのサイトは存在しているため、自分のドメイン情報が公開されているサイトで確認するようにしてください。

WHOISサイトは検索エンジンで「WHOIS .xyz」などと検索するとすぐにヒットします。

  • JPRS WHOIS
    (株)日本レジストリサービス(JPRS)が管理している、末尾が「.jp」のドメインのほか、「.co.jp」も確認できます。
  • INTERNIC WHOIS
    Internicが提供しているサービスで、末尾が「.com」や「.net」等のドメインの情報を確認することができます。

 

検索方法

自分のドメインに該当するWHOISサイトを開き、入力欄にドメイン名を入れて検索するだけで登録情報が確認できます。

 

WHOIS情報の変更方法

ドメインを第三者に譲渡する場合や、登録情報に変更がある場合にはWHOIS情報の変更や更新が必要となります。

また、間違ったりデタラメな情報を登録していると、最悪の場合ドメインが停止される恐れがあるため、必ず最新の情報に保っておく必要があります

変更・更新の手続きは、レジストラやリセラーといったドメイン管理会社のサイトから行うことができます。

変更するのが登録者情報なのか、登録者情報以外(管理担当者・経理担当者・技術担当者)なのかによって手続き方法が変わります。

 

登録者情報以外の場合

ドメイン管理会社のサイトに設置されている、WHOIS情報の変更フォームから変更が可能です。

 

登録者情報の場合

登録者情報も、同じく管理会社のサイトの変更フォームから手続きを行います。しかし、氏名・組織名・メールアドレスに変更がある場合には承認作業が別途必要です。

 

氏名・組織名を変更する場合

変更フォームから手続き後、登録のメールアドレス宛に確認メールが送信されてきます。その確認メールで承認作業を実施することで情報が変更されます。

 

メールアドレスを変更する場合

変更フォームから手続き後、登録のメールアドレスまたは管理担当者のメールアドレスに確認メールが送信されてきます。さらに変更後のメールアドレスにも確認メールが送信されてきます。両方の確認メールで承認作業を実施することで情報が変更されます。

 

WHOIS情報公開代行とは

WHOIS情報にはたくさんの個人情報が含まれています。これらの情報は、もちろんトラブル解決の目的以外での利用は許可されていません

しかし、実際にはインターネットが使える人であれば誰でも閲覧することができるため、悪用されるリスクもゼロではありません。また、自分の個人情報が誰でも閲覧可能な状態にあることを嫌がるユーザーも多いでしょう。

そのため、ドメイン管理会社には、WHOIS情報を代理登録するサービスがあります。

 

WHOIS情報公開代行でできること

ICANNにWHOIS公開を義務付けられている、氏名・住所・電話番号といった個人情報を非公開にできます

代わりに、各管理会社の情報に書き換えた上で公開されることになるためプライバシーを守ることができ安心です。

 

WHOIS情報公開代行の注意点

WHOIS情報公開代行を利用する上で、注意しておくべきこともあります。

 

費用が発生する場合がある

管理会社によっては、手続きに費用が発生する場合があります例えば「お名前.com」はひとつのドメインにつき年間980円(税抜)が必要です。

毎年発生する費用のため利用すべきか迷ってしまう方も多いかもしれませんが、プライバシー保護の観点からも利用したほうが安心でしょう。

 

WHOIS情報を通して送られてきたメールが届かない

WHOIS情報公開代行に申し込むと、公開されるメールアドレスも別のものになります。そのため、もしWHOIS情報を通して何かメールが送られてきても受信ができなくなってしまいます。

管理会社によってはメールの転送サービスを設けている会社もありますが、オプション費用が発生してしまうため、必要に応じて申し込むかどうか決めましょう。

 

まとめ

WHOISはインターネットの安全を守る重要なサービスである反面、誰でも個人情報を閲覧できてしまうというリスクがあります。

そのため、ドメイン管理会社の情報公開代行サービスを利用するなどして、プライバシーに配慮してWEBサイトの運営を進めましょう。


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