IPアドレスとは?概要や確認方法をご紹介
IPアドレスとは?
この記事を読むための時間:5分
あなたはIPアドレスがどういったものか知っていますか?
分かりやすい例だと、インターネットの掲示板に表示されることがあります。このアドレスが流出したことが原因で、個人が特定されてしまったという話を聞いたことがある人もいるかもしれません。
しかし、具体的にIPアドレスがどういったものなのか、きちんと知っている人はあまり多くないかもしれません。個人を特定するだけでなく、インターネットを利用する上で大きな役割を果たしているものなのです。
この記事で詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
IPアドレスとは
インターネットに接続された機器に割り振られた固有の番号のことです。パソコン、スマートフォン、タブレット等の電子機器はもちろん、ゲーム機やプリンターも保有しています。
このアドレスによって、接続する機器を識別してネットワーク通信ができるようになります。つまり、インターネット上の住所のようなものにあたります。
なお、アドレスはコンピューターが理解しやすいように数字の羅列で構成されています。
IPアドレスの構成
数字の羅列であるIPアドレスですが、どのようなルールで構成されているのか確認していきましょう。
表記方法
コンピューターの内部で、アドレスは2進法で処理されています。私たちが普段使っている10進法では、0~9までの10個の数字を使って数を表しますが、2進法では「0」と「1」の2個の数字のみを使っています。
この2進法を使ったアドレスは、現在主流のIPv4というバージョンでは32ビットの整数値で表されます。
しかし、このままでは人間には理解が難しいです。
もっと分かりやすくするため、次にこの32ビットの数字を8ビットずつ4分割します。
そして、さらにこれを10進法に変換します。
10進法に変換してみると、最初の2進法よりずっと理解しやすくなりました。
ドメインとの違い
それぞれのIPアドレス対して、ドメインが割り当てられています。
ドメイン名は、URLの一部にもなっています。例えば、「http://jetb.co.jp」というURLであれば「jetb.co.jp」の部分がドメイン名です。一般的にサイトに関連した文字列が使われることが多く、数字の羅列よりも一目で見て分かりやすいと思います。
ドメインもIPアドレスと同じくそれぞれ固有の文字列となっており、私たちがインターネット上でWEBページにアクセスする際の住所の役割を果たしています。
構成
IPアドレスは、2つの要素で構成されています。
ネットワーク部
アドレスが属しているネットワークを識別する部分です。
ホスト部
アドレスがネットワーク内のどのコンピューターに割り振られているかを識別する部分です。
クラス
ホスト部(赤文字の部分)とネットワーク部(青文字の部分)の区切りには2通りの種類があります。
- 126.16.254.1
- 172.5. 34.11
- 220.168.128. 10
クラスフル方式
アドレスをクラスA~Eの5つに分けて割り振る方式です。ただし、クラスD・Eは特殊な用途で使われ、通常は使用しません。そのためここではクラスA~Cまでを見ていきます。
クラス | アドレスの範囲 | ネットワーク部 | ホスト部 | 利用される規模 |
A | 0.0.0.0~ | 8ビット | 24ビット | 大規模 |
B | 128.0.0.0~ | 16ビット | 16ビット | 中規模 |
C | 192.0.0.0~223.255.255.255 | 24ビット | 8ビット | 小規模 |
しかし、実際に使われるアドレスよりも多くのアドレスが浪費されてしまうといった問題があるため、現在はクラスレス方式が主流になっています。
クラスレス方式
CIDR(Classless Inter Domain Routing)という仕組みを使ってアドレスを割り振っています。
これにより、任意のビットでネットワーク部・ホスト部の区切りが決められるようになり、アドレスの浪費を防ぐことができるようになりました。
IPv4とIPv6
IPv4はアドレスを32ビットのデータで表現しており、IPv4で表現できるアドレスの総数は約43億個(2の32乗)という計算になります。しかし、インターネットが急速に普及したことで、IPv4だけではアドレスが足りなくなりつつあります。そこで登場したのがIPv6です。
IPv6ではアドレスを128ビットのデータとして表現します。アドレス総数はIPv4をはるかに凌ぎ、約340澗(2の128乗)と無限に近い値となっています。すでにGoogleやYouTubeではIPv6が使われており、今後も普及が進んでいくでしょう。
IPアドレスの種類
インターネット通信を必要とするかどうかで、以下の2種類に分類されます。
プライベート(ローカル)IPアドレス
組織内のネットワークでのみ利用できるアドレスです。例えば、オフィスや家庭用のネットワークで利用されることが多いです。
同じ組織のネットワーク内では、重複したアドレスを使うことはできません。
グローバルIPアドレス
インターネット回線に接続されているパソコン等の機器に割り振られたアドレスです。
インターネットにおける住所のような役割を担っているため、重複がないように管理団体によって厳重に管理されています。
ここからさらに、以下の2種類に分類されます。
動的IPアドレス
プロバイダがユーザーに一時的に割り振っているアドレスのことです。
プロバイダが保有しているアドレスの中から、その時点で接続されていないアドレスが順次割り振られていく方式をとっているため、再接続するたびに違うアドレスになります。
一般的な家庭で使われるインターネット回線は、ほとんどがこちらのIPアドレスの契約です。
アドレスが定期的に変わることによって、個人情報が特定されにくくなるというメリットがあります。例えば、インターネットの掲示板で、投稿者のIPアドレスが表示されている場合があります。もしこのアドレスがずっと同じであれば、個人を特定されやすくなる危険性があります。
固定IPアドレス
反対に、固定IPアドレスは再接続しても常に同じアドレスのまま変わりません。
主に導入されているのは企業で、WEBサイトやメールを利用するためのサーバー運用のために利用されます。オプション料金を支払えば一般家庭に導入することもできますが、通常のインターネット利用であればこちらのIPアドレスで全く問題ありません。
IPアドレスの確認方法
自分が使っているコンピューターに割り振られているアドレスを確認したい場合は、以下の手順に従って操作してください。
ここではWindows10を例に挙げて、2通りの方法を解説していきます。
スタートメニューから確認する方法
- デスクトップの画面左下にあるスタートボタンをクリックする
- 「コントロールパネル(P)」をクリックする
- 「ネットワークの状態とタスクの表示」をクリックする
- 「ローカルエリア接続(イーサネット)」をクリックする
- 「詳細」をクリックする
- 「ネットワーク接続の詳細」画面が表示される
- 「IPv4アドレス」にアドレスが表示される
コマンドプロンプトから確認する方法
- スタートメニューから「コマンドプロンプト」を起動する
- コマンドプロンプトに「ipconfig」と入力してエンターキーを押す
- 「IPv4アドレス」にアドレスが表示される
まとめ
身の回りのあらゆる機器の住所代わりになっているIPアドレスですが、たくさんの種類があり、複雑な仕組みの上に成り立っていることが分かりました。
しかし、WEBサイトを運用していく上では欠かせない知識のひとつです。
ぜひ、この記事を理解の手助けにしていただければ幸いです。
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