ダブルダッチのコツを大会入賞経験のある現役プレイヤーが初心者向けに徹底解説!
「ダブルダッチって耳にしたことあるけど、どんなスポーツなんだろう?」
「ダブルダッチをやってみたいけど、何から始めればいい?」
「ダブルダッチのコツを知って、もっと上手くなりたい!」
そんな悩みを持っていませんか?スポーツは、ノウハウを知らずに闇雲に始めてしまうと、うまくいかないどころか怪我をしてしまうこともあります。しかし、逆にコツさえわかっていれば、簡単に楽しむことができて上達も早まります。
そこで今回は、ダブルダッチを独学から始め、大会入賞経験もあるダブルダッチ歴8年目のプレイヤーである私が、ダブルダッチのコツや魅力を全力で伝えていきます。ぜひこの記事を読んで、ダブルダッチを楽しんでみてください。
この記事では、
- ダブルダッチの基礎知識
- ダブルダッチのコツ
- ダブルダッチスキル上達法
- ダブルダッチで必要な考え方
について解説していきます。
事前にダブルダッチのノウハウを身につけることで、どんな人でもスムーズに始められること間違いなしです。みなさん一緒にダブルダッチで身体を動かしましょう!
目次
ダブルダッチとは?
ダブルダッチとは、2本のロープを回して、その中をさまざまな跳び方で跳ぶスポーツです。
ターナー(ロープを回す人)が2人と、ジャンパー(跳ぶ人)が1人の、3人から始めることができるチームスポーツです。ターナーが音楽に合わせてロープを回し、ジャンパーがリズミカルに跳びます。もしくは、音楽を使わずに「ワン、ツー、スリー」のような声でリズムを刻み、それに合わせてロープを回すこともあります。
ダブルダッチは、コンテストやイベントなどが定期的に開催されており、チームを組んで2分~3分ほどのパフォーマンスを作って優勝を争います。自分たちが身に着けた跳び方やロープ技、コンビネーションなどを組み合わせて曲に合わせて演技をします。跳び方やロープの回し方は無限大で、まだまだ新しい技などが生み出されています。ダブルダッチはなにもかもが刺激的で面白いスポーツです。
ダブルダッチの種目紹介
ダブルダッチは、大きく分けて3つの種目に分かれています。中には個人で参加可能なものもあり、それぞれに魅力があるので詳しく紹介していきます。
パフォーマンス
パフォーマンスは、ダブルダッチで最も主流な種目です。基本的に1チーム3人~6人で構成され、曲に合わせながら2分~3分間の演技をします。そして、審査員が「技術力」「構成力」「表現力」「オリジナリティ」「完成度」の観点からそれぞれ得点で評価します。この種目は表現の幅が広く、何と言っても「華やか」である点が魅力です。パフォーマンスで使う曲を複数選ぶことからはじめ、衣装を考えたり、パフォーマンスの構成や内容を自分たちで考えたりします。発想力と創造力をフル活用し、あっと驚くような技や演出、衣装を用いて観客と審査員の心を掴みます。
舞台上でのパフォーマンスは緊張や失敗もしますが、観客の盛り上がりを直接感じることができるため、見せ場や技を成功させパフォーマンスを終えたときには、他のスポーツでは得られない満足感があります。パフォーマンスで得たものや、パフォーマンスに賭けた熱い気持ちなどをチームみんなで共有できることは大きな魅力です。筆者は結果が嬉しくて泣いたことや、悔しくて泣いたことが何度もあります。
競技系
競技系のダブルダッチは、技術にフォーカスした種目で、より難しい技を追求したり、技術力メインで勝負をする種目です。上記のパフォーマンスでは、印象に残すための演出が重要ですが、競技系ではダブルダッチのテクニックが重要になります。
また、部門は「パフォーマンス」と「スピード」の2つに分かれています。さらに、パフォーマンス部門では、人数に応じて3人から5人まで部門が分かれています。ロープのトリックやジャンプの技、跳んでいる人数によってレベルが割り振られ、それらを組み合わせて高い難易度のパフォーマンスを目指します。審査員が公式ルールをもとに得点をつけ、演技中にミスをしたら減点となります。そのため、パフォーマンスを作る際は、ルールの理解と技の構築が重要です。スピード部門も人数によって部門が分かれており、どちらも制限時間内に跳んだロープの本数を競います。3人の場合は、制限時間内で1人が跳び、4人の場合は、制限時間内かつ時間交代で跳ぶ人を交代して跳びます。ダブルダッチの要素を最も極められる点が、この種目の魅力といえるでしょう。
ソロバトル
ソロバトルは、名前の通り1対1で戦う種目です。指定のターナーが、DJの流した音楽に合わせてロープを回し、そのロープの中でバトラー(ソロバトルで戦う人)は即興で跳びます。先行と後攻に分かれ交互に跳び、審査員によるフラッグで勝敗が決まります。
この種目の魅力は、個人のジャンプスキルや各々のスタイルがはっきりと見られる点です。即興や、実力勝負が好きな人にはものすごくマッチする種目でしょう。筆者もソロバトルに出場するのですが、バトル中は、普段の自分からは想像つかないオーラが出てくるのを実感したり、闘争心や自信を身につけたりできました。
ダブルダッチで身につくスキル
筆者の経験と上記の種目を踏まえて、ダブルダッチで身につくスキルを心と身体の2つの視点から紹介します。
身体的なスキル
ダブルダッチは音楽に合わせてジャンプをするため、リズム感や脚力が身につきます。また、3分間のパフォーマンスをやりきるには基礎体力が必要です。さらに、跳びながらさまざまな動きをすることで、バランス能力も身につきます。ダブルダッチは五感を強く使うスポーツなので、リズム化能力が身につき、この能力はさまざまな動きの上達やイメージ通りの動きをすることに役立つでしょう。
精神的なスキル
ダブルダッチのパフォーマンス作りでは、0から1を生み出す発想力や創造力、チームメイトとのコミュニケーション能力や団結力、構成や衣装を考える思考力などが身につきます。他にも人前に立つ強い心やミス無しでパフォーマンスを終えるための、集中力や自己開示力が身につきます。練習中に技がうまく成功しない時には、自分たちで解決策を考えるため、課題解決能力が身につきます。
このように、ダブルダッチを通して多くのスキルが身につきます。筆者自身ダブルダッチから得たものは数え切れませんが、特に、人としての精神的な成長を感じることが多かったです。真剣にチームメイトと向き合うことはかけがえのない経験であり、そこから得たものは一生物です。
ダブルダッチの跳び方紹介
ダブルダッチは、手を使う飛び方や派手な跳び方など、さまざまな飛び方が存在します。ここではいくつか主要な跳び方を紹介していきます。
ベーシック(リズム)
ベーシックは、ダブルダッチの基本となる跳び方で、音楽のリズムに合わせて8カウントで跳びます。基本的にはダンスをしながら跳ぶことが多く、ヒップホップやブレイキン、ハウス、ロッキンなどさまざまなダンスジャンルが見られます。音楽のテンポと一緒に跳ぶので、その分動きはダイナミックだったり複雑にできます。パフォーマンスでは流れの展開を作る事が多く自分の世界観を作りたい人はおすすめです。
ステップ
ステップは、16カウント(ベーシックの2倍の速さ)で跳びます。ダンス要素も交えながら、素早く躍動感たっぷりに跳ぶので、パフォーマンスでは主役(ヒーロー)やサビような位置にくることが多いです。ダブルダッチのチームでは、ステップのかっこよさから1チームに1人は見かけます。ロープをたくさん跳びながらもダンス要素をミックスさせて、かっこよく跳びたい方はおすすめです。
スピード(マックス)
スピードは、ベーシックの3倍の速さで跳びます。基本的にどちらかのターナーの方を向き、駆け足でロープをまたぐような形で跳びます。ロープを跳ぶ本数はダントツで多く、跳んでいる姿は職人のような雰囲気が漂います。パフォーマンスでは、観客が息を飲むような場面で登場することが多く、その疾走感から緊張感が生まれミス無しで跳びきったときの気持ちよさは最も味わえるでしょう。脚に自身がある人や、速さや緊迫感を追求したい人におすすめです。
アクロバット
アクロバットは、音楽のアクセントに合わせて宙返りなどの空中技で跳びます。ダブルダッチのジャンプの中で最もダイナミックで派手な跳び方です。空中に浮いてるときに、ロープを1本通り抜けるように跳びます。一撃必殺のような力強さがあるので、パフォーマンスではコンビネーション技の締めや、盛り上げたい場面の周辺でよく登場します。誰が見ても凄さが伝わることが魅力です。運動神経に自身のある人や、見てる人を驚かせパフォーマンスを盛り上げたい人は特におすすめです。
ラビット
ラビットは、ベーシックと同じ8カウントで跳びます。他の跳び方とは異なる最大の特徴は、脚ではなく逆立ちの状態で手で跳ぶことです。この跳び方は最も人間離れした跳び方で、跳べるようになるまでには地道な努力が必要です。その代わり、ラビットで跳ぶ珍しさと難易度から人目を多く引きます。ラビットを習得すれば唯一無二の武器になるでしょう。パフォーマンスでは、ベーシックのような展開を作ったり、ステップのような見せ場を作ったりもします。ミスなく跳びきったときは言わずもがなですが盛り上がります。男らしさやパワーを発揮したい人、逆立ちが得意な人はおすすめです。
音楽のリズムの解説
ダブルダッチは、どの種目でも基本的に音楽に合わせて跳びます。より実践的にダブルダッチを楽しむためにも、音楽のリズムについても簡単に理解しておきましょう。
どのような音楽にも「拍子」があります。そして、曲は「小節」というひとかたまりの繰り返しで構成されています。1小節は4カウントで区切られていて、2小節では8カウントとなります。ダブルダッチではこの2小節で8カウントをひとかたまりとして、「1×8(ワンエイト)」と呼びます。ダブルダッチはカウントにテンポ合わせてロープを回し、息を合わせるためにこの8カウントを口でカウントすることもあります。
ベーシックでは、2小節を8カウントで刻むのですが、ステップはその2倍なので16カウント、スピードは3倍なので24カウントで刻みます。
図で表すと以下のようになります。
実際にパフォーマンスやバトルをする際は、プレイヤーは各々自分の好みや、得意な跳び方をする人が多いでしょう。パフォーマンスでは、跳ぶ人が変わることによって、見栄えの変化が起こったり見せ場が生まれます。ダブルダッチの良さは、自分たちの演出や活かし方次第で、どの跳び方も輝かせることができる点です。さまざまな跳び方にチャレンジし、自分の好きな跳び方を見つけ極めていきましょう。
ダブルダッチのコツ
ダブルダッチをはじめて始める方や、学校の授業などで取り扱う際に役立つコツを解説していきます。はじめにコツを理解することによって、スムーズにダブルダッチを楽しんだり、上達したりできるでしょう。
ロープへの入り方、抜け方のコツ
まず、ロープへの入り方&抜け方のコツを紹介します。ダブルダッチで見るロープは実は1本でも十分練習ができ、ジャンプさえできれば小さいお子さんや誰でも簡単に始めることができます。
入り方のステップ
- どちらかのターナーの横側に立つ
- むかえ縄だけを見て、タイミングを掴む
- むかえ縄が下に来るタイミングでジャンプしながらロープに入る
- ロープの中心で着地する
- カウントに合わせて跳び続ける
抜け方のステップ
- 入った方向の対角線上を見る
- むかえ縄が来るタイミングで大きく1.の方向にジャンプ
- 対角線上のターナーの横に着地する
- 素早く立ち去る
自分に対して下から手前に登ってくるロープで、入るときも抜けるときもこのロープを跳びます。このロープが下につくタイミングで、その名の通りむかえにいって跳ぶ感じです。
自分に対して上から手前に降りてくるロープで、入るときに邪魔に感じるロープです。このロープが手前を通り過ぎたときがロープに入るチャンスです。怖がらずむかえ縄を跳びにいきます。
ロープの回し方のコツ
ロープの取り扱いはダブルダッチにおいて非常に重要です。ロープがきれいに回っていればジャンパーはよりスムーズに跳びやすくなるので、跳ぶと同時にロープを回す練習をしましょう。
- 肘をわき腹から拳1個分離す
- 「せーの」の声掛けでどちらか一方のロープを上げて回し始める
- 先に回した縄が地面につくタイミングで反対の縄を上げる
- 左右ともそれぞれきれいな円を描く
気をつけるポイント
- 左手も右手も、円の内側が自分の顔を越えないようにする
- 肘を円の支点として回す。肘の位置を動かさないようにする
- 拳で円を描く際、描く円の面が地面と垂直になるようにする
最初は円が描けていて、ロープが回っていればOKです!ロープの扱いは繊細で押さえるポイントも多いため、徐々に練習していきましょう。
3抜けのコツ&練習法
「3抜け」とは、ロープに入って1本、2本、3本跳んで抜ける抜け方です。1本目でロープに入り、3本目でロープから抜けます。この練習でロープにスムーズに入って抜けれるようになります。授業などでは、大人数で順番に並んでトライしていくといいでしょう。
3抜けのコツ
3抜けのコツはたった1つだけです。気をつけるべき点は、ロープに入って2本目を跳ぶときに、少しかぶり縄の方にジャンプすることです。そうすることで、3本目で抜ける反動にもなり大きなジャンプでロープから抜けられます。
気をつけるポイント
- ロープから抜けよう抜けようとして、2本目で3本目の抜ける方向にジャンプしてしまうことがあります。その場合、かぶり縄から逃げる形になってしまいロープを踏んでしまう可能性があります。
このコツは少しでも意識できれば、誰でも格段に3抜けがしやすくなるでしょう。
3抜けの練習法
3抜けの練習法を順番に紹介します。
- 1人ずつ自分のタイミングでロープに入り、3抜けをおこなう
前述のコツを活用し、1人づつ自分のタイミングで、丁寧に3抜けができるようします。まずは落ち着いてやってみましょう。
- 複数人で連続して3抜けをおこなう
長縄跳びのようにロープに対して並んで、前の人が抜けたらすぐ次の人が入ります。このとき、前の人の3本目が自分の1本目になります。掛け声は「いち、に、いち、に」と掛けていくと入る時のタイミングをつかみやすくなります。
- 複数人でペットボトルをパスしながら3抜けをおこなう
1人目がペットボトルを持ってロープに入ります。2本目を跳ぶときに後ろを向いて、次の人にペットボトルを手渡します。受け取った人は2本目でまた後ろを向いて、入ってくる人にペットボトルを渡します。これを連続しておこないます。この練習により、3抜け中に余裕を持つことができるようになります。
3抜けのコツを掴みながら、仲間とどんどんトライして楽しく上達していきましょう。
ダブルダッチの基礎ジャンプスキルを上達させよう
ダブルダッチのジャンプの基礎となる、ベーシックを上達させるコツを解説していきます。この項を読んで理解することで、基礎ジャンプスキルを高めることができます。大きな基礎を身につけることでその後の応用や、アレンジが安定してきます。もうすでにダブルダッチの大会に出ている人なども今一度確認してみましょう。
ベーシックを跳ぶコツ
ベーシックのロープを跳ぶ方法は大きく分けて2つあり、「ダウン」と「アップ」と呼びます。
アップ
アップは、一般的にジャンプして身体を上げながら跳ぶ方法です。アップでは、曲げた膝を伸ばしてジャンプしてロープを越えます。イメージがつきにくい場合は、小さい段差に軽く跳び乗ってみてください。跳ぶ前に軽くかがんで膝を曲げてジャンプします。ジャンプしているときは脚が地面から離れていると思います。それを小さく行って跳ぶ方法がアップです。実際には段差がないため、コツを掴むまでが難しいかもしれませんが、コツコツと練習しましょう。
アップのステップ解説
- 膝を軽く曲げた状態でロープを跳ぶ
- ロープが来るタイミングで膝を伸ばように軽くジャンプして、地面と足の裏に空間を作る
- そのまま身体を伸ばし、直立状態でロープを越える
- 次のロープが来るまでに、膝を曲げてジャンプの準備をする
- 2~4を繰り返して跳んで練習する
ダウン
ダウンはアップとは逆に、膝を曲げて身体を下げながら跳ぶ方法です。膝を伸ばしてジャンプするのではなく、膝を曲げて腰を落とすようにしてロープを越えます。イメージがつきにくい場合は、直立してその場で膝を抱え込んでみてください。そうすると身体が落下していくことを感じるでしょう。落下しているときはもちろん地面と脚は離れているため、そこをロープが通ります。それを小さく行って跳ぶ方法がダウンです。
ダウンのステップ解説
- 直立状態でロープを跳ぶ
- ロープが来るタイミングで膝を少し曲げて、地面と足の裏に空間を作る
- そのまま腰を落としてロープを越える(そのとき身体は少しかがんでいる)
- 次のロープが来るまでに、状態を直立に戻す
- 2~4を繰り返して跳んで練習する
アップとダウンを同時に練習する方法
2つの跳び方のコツを解説しましたが、初めての動きなのでなかなか難しいと感じるかもしれません。そこで、レベルを少し下げた練習法も解説します。
- 直立状態でロープを跳ぶ
- ロープが来たタイミングでダウンで越える
- 身体を直立に戻さずそのまま膝を曲げておく
- 次に来る縄を膝を伸ばしアップで越える
- 伸ばした膝をそのまま次のロープを待つ
- 2~5を繰り返してダウンとアップそれぞれの感覚をつかんでいく
16ビートで縄を跳ぶコツ
16ビートとは、ベーシックで2小節を8カウントで刻んでいるのを倍にして、2小節で16カウント刻むことです。ステップとの違いは、ロープはベーシックのままで身体だけ16ビートになります。16ビートで跳ぶことによって、ベーシックの動きの流れがなめらかになるという利点があるため、ぜひ習得してみてください。
16ビートのステップ解説
- ロープの外で、音楽に対して16ビートで跳ねる
- 1本目のロープと2本目のロープを跳ねて刻む
- 2本目のロープを越えた次のロープを待つ
- 2~3を繰り返し練習
- 4が慣れてきたら待つ時間を作らず1.の状態でずっと跳ぶ
- 5も慣れてきたらロープを跳ぶときは「パー」、間は「グー」にして、パーグーパーグーで跳ぶ
- グーチョキパーを好きに織り交ぜて自由に跳ぶ
低いジャンプで跳ぶコツ(ペダル)
ペダルとは、足のかかととつま先を使った跳び方です。このペダルという跳び方を使って、ロープを跳んでないかのような不思議さを見せることができます。これが上手に使えるとダブルダッチのジャンプスキルがグッと伸びるので、ぜひチャレンジしてみましょう。
ペダルのステップ解説
- 左足を前のチョキの形に足を開く(このときに左足はかかとだけ地面につける)
- 右足を左足の前に持っていく、同時に左足のつけてる面をかかとからつま先にシーソーのように変える(かかとからつま先にするとき、足の裏が地面と平行な瞬間ができる。この瞬間でロープを越える)
- 前にある右足を左足の後ろに持っていく、同時に左足をつまさきからかかとに変える。
※むかえ縄を1の状態で待ち、2で越える。2の状態でかぶり縄を待ち、3で越える
ポイント
左足には体重をかけない
シーソーとき、右足のまたぎと腕の振り上げで、重心を上に持っていき身体を少し浮かす
ロープを跳びにいかずにギリギリまで待つ
ペダルがスムーズにできるようになってきたら、シーソーしない方の足をさまざまな方向に出す練習もして、ペダルで自由に遊べるようになりましょう。
この基礎はベーシックの土台だと思ってください。今後、さまざまな足技(ステップ)をやる際に、基礎が安定していればやりたい動きがすぐできたり、応用したりすることができます。基礎は身につけた人裏切らず支えてくれるものなので、この機会にしっかりと練習して身につけましょう。筆者はベーシックが得意なのですが、基礎を丁寧に練習したおかげでダンス要素を楽に取り入れることができたり、ソロバトルで結果を残したりできました。
見る人の心を動かすパフォーマンスを作るためのテクニック
いいパフォーマンスを作るための考え方や、ノウハウを紹介していきます。単純に難しい技を入れるだけではなく、「どの場面で入れるか」「自分たちの伝えたいことはなにか」「見てる人はどんな印象を持つか」といった要素を考慮して作ったパフォーマンスは人の心を動かします。パフォーマンス作りの考えを深めることで、より一層パフォーマンス作りが楽しくなるでしょう。
自分たちがパフォーマンスで伝えたいことを決めチームで共有する
自分たちのコンセプトや伝えたいことは、パフォーマンスを作る上での軸となる重要な部分です。ここがしっかりと決まっていることで、それにあった曲選びや衣装作りができます。また、チーム全員で共有することで、チーム全体の統一感がでてパフォーマンスのクオリティが上がります。
まず、自分たちは何をやりたいのか、どんなものをお客さんに見せたいかをチームで話し合い、軸を固めることが重要です。
オリジナリティを生み出す
パフォーマンスにはオリジナリティが欠かせません。コンテストや大会では100チーム近くが出場します。他のチームとの差別化を図るためにも、自分たちのオリジナリティを生み出しましょう。
オリジナリティと一口にいっても、「ムーブのオリジナリティ」「演出のオリジナリティ」「チームの雰囲気やコンセプトのオリジナリティ」などさまざまな要素があります。
オリジナリティを生み出すためには、以下の2つのポイントが重要です。
自分たちの強みを知る
自分たちの強みを知り、他のチームより優れている部分や、他のチームにはない部分をチームで認識しましょう。そして、見つけた強み同士の掛け合わせや、強みの見せ方を工夫することで、自分たちの武器が磨かれオリジナリティを生み出せます。
他のチームのことを知る
他のチームを研究することも重要です。周囲の状況を把握しないと、自分たちの良さや優位性がわかりません。オリジナルだと思っていたアイデアが、他のチームと被ってしまうこともあります。また、他のチームの技でも「自分たちなら」という工夫を加えることで自分たちのオリジナリティへと昇華させることができます。自分たちのことを研究するだけでなく、他のチームの分析も怠らないようにしましょう。
ムーブに意味を持たせる
パフォーマンス内のムーブ(動き)の一つ一つに意味をもたせることで、パフォーマンス内で違和感のある場面を消すことができます。ムーブによってパフォーマンス内で表現したいことを磨き上げましょう。
例えば、パフォーマンスのオープニング(OP)について考えてみましょう。OPは、自分のチームの雰囲気を伝える動きで自己紹介したり、あっと驚くアイデアでお客さんを惹き込んだり期待をさせる場面です。自分たちのコンセプトや特色が伝わる場面である必要があります。
明るさや楽しさを売りにしているチームであれば、チームメイトとの掛け合いやアクションを取り入れてみたり、ヒーローのようなかっこよさを売りにしているのであれば、余計な動きのない堂々とした佇まいをしてみたりと、考え方を工夫してみましょう。
ムーブ作りでも、「このムーブでお客さんからの反応は自分たちの雰囲気に合っているか」を考えることで、取捨選択や改善ができます。
曲の小節の「ワン」を2パターンで使い分ける
基本的に、曲は4小節(ツーエイト)の繰り返しで構成されていますが、その始まりの「ワン」の使い方が最も重要になります。その小節の頭のワンの2種類の使い方について解説します。
①新たな動きのスタートのワン
「ワン」から新たな4小節が始まるので、パフォーマンスもそれにあわせて次の技やムーブをはじめます。これにより、パフォーマンスにスムーズな流れを生み出せます。
②動きを完結させる区切りのワン
前の小節の終わりでもあるため、パフォーマンスも同じように技やムーブの締め(終わり)を合わせます。これにより、パフォーマンスにアクセントや一時的な締めを生み出せます。お客さんも一旦盛り上がり、落ち着くことができます。
これら2つのワンの使い方をバランスよくどちらも使うことが重要です。①でパフォーマンスの流れを良くして、お客さんを同じ流れに乗せるために活用し、②でパフォーマンスにアクセントを与え、お客さんをさらに惹き込みましょう。
ダブルダッチの練習をする上でのアドバイス
縄の外での練習をする
跳ぶ練習だけでなく、ロープの外で跳びたい動きを練習しましょう。ロープの外で動きを練習することで、本来やりたい動きのクオリティを高めることができます。
たとえば、ダンスのポップコーンという動きでロープを跳びたいと考えていたとします。まずはロープの外で丁寧にポップコーン自体のクオリティを高めてからロープでチャレンジすることで、正確なシルエットを保ったまま跳ぶことができます。筆者自身も跳んでいる時間よりもロープの外で練習することのほうが多いです。
練習の動画を撮る
練習している技やムーブを動画に収めて客観的支点で確認しましょう。自分のイメージとのズレを確認することができ、修正してより良い動きに改善できます。自分ではうまく動けているつもりなのに、実際はできておらず周りからの反応も微妙というケースはよくあります。そのため、練習中の動き、ムーブや技は動画に収め確認しましょう。自分の未熟さを認識することで、さらなる成長への第一歩を踏み出すことができます。
思いついたことはやってみる
面白そうな動きや技が思いついたらとにかくやってみましょう。新しい発明やオリジナルの技は、トライアンドエラーを通じて生まれます。自分が思いついたアイデアは、すぐに実践しその結果を確かめることが重要です。質よりも量を重視し、さまざまな発想に挑戦してみましょう。試行錯誤を繰り返す中で、驚きや感動を与える技に繋がる可能性があります。
まとめ
この記事では、ダブルダッチの概要やさまざまなコツを解説してきました。ダブルダッチをこれからはじめたいと考えている人は、ロープへの入り方抜け方のコツを踏まえながら、学校の友人や家族とダブルダッチを楽しんでみましょう。
ダブルダッチには、スクールやクラブチームが存在します。さらに、小学校、中学校、高校では学校の部活として取り組んでいるところも多いので、大会にでたい人は部活やスクールに所属することも検討してみてはいかがでしょうか。
また、すでにダブルダッチプレイヤーの方は、ジャンプのコツや練習ステップを理解し、基礎を再確認してさらなる上達を目指しましょう。
パフォーマンス作りに悩んでいる人や、現状の自分のパフォーマンスの結果に満足していない人は、この記事のパフォーマンス作りのノウハウを役立てみてください。大会などでいい結果を残せるように考え、コツコツと練習しましょう。
最後に、どのスポーツでも同様ですが、コツを頭で理解しただけでは上達はしません。頭を使ってコツを理解しながら、身体を使ってどんどんチャレンジすることが大事です!!
Let’s play Double Dutch!!