JetB株式会社

カスタマーサポートにチャットボットを導入するメリットは?選び方や事例解説

#AI#AI接客#AI活用#ChatGPT#DX推進#LLM#Web接客#業務効率化

チャットボットのカスタマーサポート業務での導入メリットを解説しています。メリットだけでなくデメリットやチャットボットの選び方、導入手順も紹介。カスタマーサポート分野でのチャットボット活用の参考にしてください。

「うちのAI」のバナー

目次

カスタマーサポートにチャットボットが必要な理由

カスタマーサポートにチャットボットが必要な理由

なぜ今、多くの企業でカスタマーサポートにチャットボットが導入されるようになっているのでしょうか。その背景には、顧客の行動や企業を取り巻く環境の変化が大きく影響しています。

カスタマーサポートを取り巻く環境は、この数年で大きく変化しました。顧客のサポートに対する期待値は高まり続け、企業には従来以上の対応品質が求められています。

一方で、人材確保の難しさや業務負荷の増大といった課題も深刻化しており、チャットボットは単なる業務効率化ツールとしてだけではなく、顧客体験を向上させるために重要性が高まっているのです。

チャットボットが必要な理由
  • 24時間365日対応ニーズの高まり
  • 人材不足と業務効率化の必要性
  • 顧客の体験向上への期待

24時間365日対応ニーズの高まり

顧客が企業に連絡したいタイミングは、営業時間内とは限りません。インターネットやスマートフォンの普及により、顧客は時間や場所を問わず、好きなタイミングで商品を購入したり、情報を探したりするようになりました。

人間による対応だけで24時間365日回答できる体制を築くのは、コストや人材確保の面で非常に困難です。ですが、チャットボットであれば、いつでも顧客の疑問に自動で応答できるため、このような現代のニーズに確実に応えられます。とくにグローバル展開している企業にとっては、時差の問題も同時に解消できる点がメリットです。

人材不足と業務効率化の必要性

現在、多くの業界で課題として挙げられているのが、深刻な人材不足です。とくにカスタマーサポート分野は、専門知識が求められる一方で、離職率が高い傾向にあります。限られた人員で増え続ける問い合わせに対応するには、業務の効率化が必須だといえるでしょう。

そこで、チャットボットを導入すれば、定型的な問い合わせを自動で処理できるようになり、オペレーターはより専門的かつ複雑な問い合わせ対応に集中できるようになります。少ない人数でも高品質なサポート体制を構築でき、組織全体の生産性の向上につながります。

顧客の体験向上への期待

ビジネスにおいて、顧客体験の向上は他社との差別化を図るうえで重要です。

現代の顧客は待たされることを極端に嫌う傾向があります。電話のつながりにくさや、メール返信までの時間は顧客にストレスを与え、満足度を大きく低下させる要因になります。

チャットボットは、Webサイトを訪れた顧客の疑問に即時対応できるため、この課題を解決可能です。さらに、過去の問い合わせ履歴を参照したパーソナライズ提案ができれば、顧客満足度の向上に加え、ブランドへのロイヤリティを高められるでしょう。

カスタマーサポート分野でチャットボットができること

カスタマーサポート分野でチャットボットができること

チャットボットと聞くと、「簡単な質問に答えるだけのツール」というイメージがあるかもしれません。

ですが、最新のチャットボットの性能は大きく向上しており、カスタマーサポート業務のさまざまな領域で活躍しています。単純な応答機能だけでなく、問い合わせの種類分けからデータ分析まで、その役割は多岐にわたります。

ここでは、カスタマーサポートにおいてチャットボットがどのような業務を担えるのかを見ていきましょう。

チャットボットができること
  • よくある質問(FAQ)への対応
  • 問い合わせの一次対応と振り分け
  • 複数の問い合わせへの同時対応
  • 顧客データの収集と分析

よくある質問(FAQ)への対応

「営業時間を教えてください」
「返品方法はどうすれば良いですか?」

といった、企業に頻繁に寄せられる質問への対応は、チャットボットが最も得意とする業務です。

これまでであれば、定型的な問い合わせに対して何度も同じ回答を繰り返すのは非効率であり、カスタマーサポート業務全体の多くを占める場合も少なくありませんでした。

チャットボットがこれらの質問に自動で回答することで、オペレーターは注力すべき個別性の高い問い合わせに時間を使えるようになります。顧客側もまた、電話をかける手間なく疑問を解消できます。チャットボットは企業と顧客の双方にとって有益なシステムだといえるでしょう。

問い合わせの一次対応と振り分け

チャットボットは、顧客からの問い合わせの最初の窓口としての役割も担います。まず、チャットボットが要件をヒアリングし、問い合わせの種類を分類します。

簡単な問い合わせであればその場でチャットボットが解決し、複雑な問い合わせであれば適切な部署や専門のオペレーターへとすぐに引き継ぎます。

チャットボットの一次対応により、顧客は適切な担当者につながり、オペレーターは事前に用件を把握した状態で対応を始められる効率的なコミュニケーションが実現可能です。

複数の問い合わせへの同時対応

人間のオペレーターの場合、同時に複数の顧客とやり取りをすることはできません。混雑時には長い待ち時間が発生し、顧客の不満につながる場合もあります。

ですが、チャットボットには同時対応数に制約がありません。たとえ何十、何百といった問い合わせが同時に発生したとしても、すべての問い合わせに対して即座に応答できます。とくにセール期間中などのアクセスが急増する場面であっても顧客を待たせることがなく、機会損失を防げます。

顧客データの収集と分析

チャットボットは問い合わせ回答ツールとしてだけでなく、顧客との対話を通じてデータを収集する役割も果たします。

「どのような質問が多く寄せられているのか」
「どのページで顧客が疑問を抱きやすいのか」

といったデータから、サービス改善のヒントを得られます。

これらのデータの分析により、FAQコンテンツの充実やWebサイトの改善、さらには新商品の開発につなげることも可能です。また、顧客の興味や課題の把握により、マーケティング施策の精度向上にもチャットボットを活用できます。

データドリブンな意思決定を支える基盤として、チャットボットは重要な役割を果たすのです。

「うちのAI」の無料体験バナー

カスタマーサポートでのチャットボット導入メリット

カスタマーサポートでのチャットボット導入メリット

チャットボットの導入により得られる恩恵は、単なる業務効率化にとどまりません。そのメリットは、顧客満足度の向上からコスト削減、従業員の働きやすさ改善まで多岐にわたります。

ここでは、チャットボット導入がもたらす5つの主要なメリットを整理し、それぞれが企業の成長にどのように貢献するのか解説します。

チャットボットの導入メリット
  • 顧客満足度の向上
  • 業務効率化とコスト削減
  • オペレーターの負担軽減
  • 問い合わせ対応の質の標準化
  • データ活用による継続的な改善

顧客満足度の向上

チャットボット導入の最大のメリットは、顧客満足度の向上に直結する点です。24時間365日いつでも問い合わせができる安心感と、待ち時間なくすぐに回答が得られるスピード感は、顧客のストレスを大幅に軽減します。

またチャットボットにより、問題が自己解決できたという成功体験は、製品やサービス、ひいては企業そのものへの信頼感を高めるでしょう。顧客が「この会社はいつでも頼りになる」と感じることは、リピート購入や長期的なロイヤリティの醸成につながります。

業務効率化とコスト削減

オペレーターの人件費はカスタマーサポート部門の大きな負担です。これまで人間が対応していた問い合わせ対応をチャットボットに任せることで、オペレーターの業務量を大幅に削減できます。少ない人数でも多くの問い合わせを処理できるようになり、人件費の最適化が可能です。

深夜や休日の対応も自動化や時間外労働のコスト削減に加え、新規採用や研修に必要なコストも抑えられるため、長期的には大幅なコスト削減効果に期待できるでしょう。さらに、業務効率化によって生まれたリソースを、より付加価値の高い業務に再配分できます。

限られたリソースを最大限に活用する手段として、チャットボットは有効な選択肢となります。

オペレーターの負担軽減

カスタマーサポートの現場では、同じ質問に繰り返し答えたり、時には厳しいクレームに対応したりと、オペレーターの心身への負担は決して小さくありません

チャットボットが単純な問い合わせを引き受けることで、オペレーターはより専門性の高い業務や、感情的なケアが必要な対応に専念できます。

やりがいのある仕事に集中できる環境は、スタッフの満足度を高め、結果的に顧客へのサービス品質向上にもつながるでしょう。

問い合わせ対応の質の標準化

人間が対応する場合、担当者の経験や知識レベルによって回答内容にばらつきが生じる可能性があります。回答のばらつきは、顧客に混乱や不信感を与えかねません。

一方でチャットボットは常に同じ基準で対応するため、誰が問い合わせても一定水準以上の回答が得られ、対応品質の標準化が実現します。顧客は「前回と言っていることが違う」といった不満を抱くことなく、安心してサービスを利用でき、企業としての信頼性を高められます。

データ活用による継続的な改善

チャットボットに蓄積された対話ログは、顧客の生の声が集約された貴重なデータベースです。顧客が解決できなかった質問、途中で離脱したポイント、満足度の低かった回答などを分析すれば、改善すべき箇所が明確になります。たとえば、以下のような改善活動につなげられます。

  • 多く寄せられる質問を分析し、FAQやマニュアルを改善する
  • 解決率が低い質問を特定し、チャットボットの回答精度を高める
  • 製品やサービスに対する顧客の要望を抽出し、開発部門へフィードバックする

データに基づいた客観的なアプローチにより、継続的にサービス品質を向上させられます。さらに顧客の声から新たなニーズを発見し、製品開発やサービス改良にも活かせるでしょう。

継続的な成長を支える仕組みとして、チャットボットの対話データ活用の価値は計り知れません。

カスタマーサポートでのチャットボットを導入するデメリットとその対策

カスタマーサポートでのチャットボットを導入するデメリット

チャットボットには多くのメリットがある一方で、導入時に注意すべき点も存在します。チャットボットは決して万能なツールではないため、特性を理解せずに導入すると、かえって顧客満足度を下げてしまう可能性も否定できません。

ここでは、導入前に知っておくべき3つのデメリットを解説します。これらのデメリットは、適切な対策を講じることで、十分にカバーできるものばかりです。リスクを事前に把握し、対処法を準備しておけば、導入後の失敗を避けられるでしょう。

チャットボット導入のデメリット
  • 複雑な問い合わせに対応しきれない
  • 導入・運用にコストと手間がかかる
  • 回答精度が低いと顧客満足度が下がる

複雑な問い合わせに対応しきれない

チャットボットは、あらかじめ設定されたシナリオやデータに基づいた回答を行うため、想定外の質問や顧客の感情が絡むような複雑な問い合わせ対応は苦手としています。

そのような問い合わせに無理に対応させようとすると、的外れな回答を繰り返す原因となり、顧客の不満を増大させてしまうおそれがあります。とくに個別性の高い相談ごとや、感情的な配慮が必要なクレーム対応などは、機械的な対応が不適切だと受け取られやすいです。

対策:有人対応との連携体制の構築

チャットボットだけで問い合わせ対応を完結させようとせず、人間のオペレーターとの連携ができる体制づくりが重要です。チャットボットが対応困難と判断した場合や、顧客が人間による対応を求める場合に、有人チャットや電話窓口へ引き継ぐ仕組みを整えましょう。

その際に、チャットボットとの対話履歴も共有されるようにしておけば、顧客が同じ説明を繰り返す手間が省け、よりスムーズな問題解決につながります。

導入・運用にコストと手間がかかる

チャットボットの導入には、初期費用や月額利用料といった金銭的コストが発生します。また、金銭的コストだけでなく、シナリオ設計・FAQデータの整備・システム連携などの人的コストも発生します。ほかにも、運用開始後の定期メンテナンスやチャットボットの改善作業が必須です。

担当者のリソースが不足していると、期待した効果が得られないまま放置されてしまうリスクもあるでしょう。とくに中小企業では、この負担が導入の障壁となる場合があります。

対策:導入目的の明確化と、スモールスタートの徹底

チャットボット導入のコストと手間を無駄にしないためには、何のために導入するのかの目的を明確にしておくことが重要です。たとえば、「問い合わせ件数を20%削減する」といった具体的な目標(KPI)を設定しましょう。

また、最初からすべての問い合わせに対応させようとせず、頻出する質問のみに絞って導入すれば、準備の負担を軽減できます。スモールスタートで始め、成果を確認しながら回答できる質問を拡張していく方が、失敗のリスクも少なくなります。

回答精度が低いと顧客満足度が下がる

顧客がチャットボットを利用する一番の理由は、迅速な問題解決を期待しているからです。ですが、チャットボットが質問の意図を理解できなかったり、不正確な回答を返したりしていると、その期待を裏切る結果になります。

電話やメールの返信を待たされる以上に、チャットボットに話が通じないという体験はストレスとなり、顧客満足度の低下に直結するリスクがあります。このような体験は、役に立たないチャットボットという評価につながり、利用率の低下につながってしまうでしょう。

対策:定期的なメンテナンスの実施

チャットボットの導入後は顧客との対話ログの分析を行い、回答できなかった質問や解決率が低かった回答の特定・改善を行う必要があります。また、新しいサービスやキャンペーンに合わせて情報を最新のものに更新することも必要です。

こういった地道なメンテナンスを継続して行えば、チャットボットの回答精度は着実に向上していきます。専任のメンテナンス担当者を置くなど、メンテナンス体制をあらかじめ決めておくのがおすすめです。

「うちのAI」のバナー

カスタマーサポートにおけるチャットボットの選び方と比較ポイント

カスタマーサポートにおけるチャットボットの選び方と比較ポイント

現在、市場には多種多様なチャットボットツールが存在しており、それぞれに特徴や価格が異なります。自社の目的や状況に合わないツールを選んでしまうと、期待した効果が得られないばかりか、無駄なコストを払い続けることにもなりかねません

ここでは、数ある選択肢の中から最適なチャットボットを見つけ出すために、押さえておくべき4つの比較ポイントを解説します。これらを基準に検討を進めることで、導入後の失敗を未然に防ぎましょう。

チャットボットを選ぶポイント
  • 導入目的を明確にする
  • AI型かシナリオ型かを選択する
  • 必要な機能が搭載されているか確認する
  • サポート体制やセキュリティは万全か確認する

導入目的を明確にする

ツールを選ぶ前に、まず「なぜチャットボットを導入するのか」の目的を明確にしましょう。

問い合わせ件数を減らしたいのか、顧客満足度を上げたいのか、あるいはオペレーターの負担を減らしたいのか。導入目的によって必要なチャットボットの機能は変わります。たとえば、単純なFAQ対応のみで良ければ高度なAIは不要ですが、複雑な相談にも対応したいなら自然言語処理技術の精度が重要です。

導入目的が具体的であればあるほど、チャットボットに求める機能も明確になり、導入するツールの比較検討がしやすくなります。

AI型かシナリオ型かを選択する

チャットボットは、大きく「シナリオ型(ルールベース型)」と「AI型(機械学習型)」の2種類に分類できます。

シナリオ型は事前設計した会話の流れに沿って対応するため、導入しやすく運用も比較的シンプルです。一方、AI型は機械学習により柔軟な対話が可能ですが、学習に時間がかかり、初期コストも高い傾向にあります。

自社の問い合わせ内容がパターン化されているならシナリオ型で十分ですが、多様な質問に臨機応変に答える必要があるならAI型をおすすめします。シナリオ型とAI型、それぞれの特性を理解したうえで、自社に適したチャットボットを選びましょう。

シナリオ型とAI型の違い

種類 シナリオ型
(ルールベース型)
AI型
(機械学習型)
特徴 あらかじめ設定したルールやシナリオに沿って対話する AIが対話データを学習し、質問の意図を汲み取って対話する
メリット ・比較的安価
・設定が容易で導入しやすい
・意図通りの回答を返せる
・自然言語での質問に対応できる
・対話を通じて賢くなる
デメリット ・シナリオ外の質問に回答できない
・柔軟な対話は苦手
・比較的高価
・導入時に学習データが必要

必要な機能が搭載されているか確認する

チャットボットツールには、基本となる対話応答の機能以外にも、さまざまな機能が搭載されているものが多いです。業務に必要な機能を精査し、どのチャットボットが自社に適しているかを判断しましょう。

チェックしておくべき機能の例

有人連携機能 オペレーターにスムーズに引き継げるか
レポート機能 利用状況や解決率などを分析できるか
外部システム連携 顧客管理システム(CRM)などと連携できるか
多言語対応 海外からの問い合わせ対応の必要性があるか

サポート体制やセキュリティは万全か確認する

ツールそのものの機能に加えて、提供元のサポート体制も重要な選定ポイントです。導入時や運用中にトラブルが発生した際は、ベンダーのサポートが頼りになります。問い合わせへの対応速度や、提供される支援内容を事前に確認しておきましょう。

また、チャットボットは顧客の個人情報を取り扱う可能性があるため、データの暗号化、アクセス制御、脆弱性診断などのセキュリティ対策が万全であるかも必ず確認しましょう。信頼できるベンダーを選ぶことが長期的な安心につながります。

カスタマーサポートで活躍するチャットボット3選

カスタマーサポートで活躍するチャットボット

実際に市場にどのようなツールがあるのか、代表的なチャットボットツールを3つ紹介します。それぞれのツールが持つ特徴や強みを比較し、自社の課題解決に最も貢献しそうなツールを見つけるための参考にしてください。

うちのAI

うちのAIのサービスページ

出典:うちのAI

導入費用 要問い合わせ 無料トライアル あり
有人連携機能 要問い合わせ レポート機能 あり
外部システム連携 要問い合わせ 多言語対応 あり

「うちのAI」は、JetB株式会社が提供している生成AI接客アバター・チャットボットサービスです。従来のシナリオ型チャットボットではできなかった汎⽤性の⾼い回答を実現。独自情報を学習したChatGPTベースのAIは、24時間365日働く接客スタッフや営業マンとして活躍します。

さらに、チャットボットにAIアバターを搭載した「うちのAI Avatar」も展開しています。人間を模したリアルなアバターとの音声対話は、より人間らしい接客体験を顧客に提供可能です。会話分析によるレポート機能や、多言語対応も可能であり、実店舗や自治体サイトでの導入実績があります。

「うちのAI」のサービスサイト

KARAKURI chatbot

KARAKURI chatbotのサービスページ

出典:KARAKURI chatbot

導入費用 要問い合わせ 無料トライアル 要問い合わせ
有人連携機能 あり レポート機能 要問い合わせ
外部システム連携 要問い合わせ 多言語対応 あり

「KARAKURI chatbot」は、カラクリ株式会社が提供するAIチャットボットと有人チャットを組み合わせたカスタマーサポートツールです。

AIによる一次対応からオペレーターへのスムーズな引き継ぎで、顧客対応の質と効率を高めます。問い合わせ内容に応じた最適な担当者への自動振り分けや、多くの言語に対応する翻訳機能で、海外からの問い合わせにも対応可能です。誤送信防止や安全な個人情報入力フォームなど、オペレーターの負担を減らす機能も充実しています。

MOBI BOT

MOBI BOTのサービスページ

出典:MOBI BOT

導入費用 要問い合わせ 無料トライアル あり
有人連携機能 あり(※同社サービスと連携) レポート機能 要問い合わせ
外部システム連携 要問い合わせ 多言語対応 要問い合わせ

「MOBI BOT」は、モビルス株式会社が提供する、プログラミングの知識がなくても直感的に応答シナリオを作成できるチャットボットです。最先端のAIと連携し、複雑な問い合わせにも対応。各種手続きの自動受付や、有人チャットへのスムーズな引き継ぎも可能です。

WebサイトとLINE公式アカウントのボットを一元管理できるほか、専門チームによる手厚いサポート体制と、大規模な利用にも耐える安定性と高いセキュリティも強みです。

チャットボットの導入手順

チャットボットの導入手順

チャットボットの導入を成功させるためには、計画的なステップを踏むことが重要です。やみくもにツールを導入しても、期待した効果は得られません。

ここでは、課題の特定から効果測定まで、チャットボット導入をスムーズに進めるための5つのステップを具体的に解説します。

チャットボット導入のステップ
  1. 課題の洗い出しと目的(KPI)設定
  2. チャットボットツールの情報収集と比較検討
  3. シナリオ設計とFAQデータの準備
  4. テスト運用とフィードバックに基づく改善
  5. 本導入と効果測定

課題の洗い出しと目的(KPI)設定

まずは、現状のカスタマーサポートにどのような課題があるのかの整理から始めます。

「問い合わせ件数が多すぎる」「対応時間が長い」「特定の時間帯に集中する」など、データに基づいて問題点を明確にしましょう。そのうえで、チャットボット導入によって何をどれだけ改善したいのか、具体的な数値目標を設定します。

たとえば、「問い合わせ対応時間を30%減」「顧客満足度を80%以上に向上」といった目標(KPI)を設定します。数値で測定可能なKPIを設定すると、導入後の効果検証がしやすくなります。

チャットボットツールの情報収集と比較検討

設定した目標(KPI)の達成につながるチャットボットツールの情報収集と比較を行います。各ツールのサービスページのチェックだけでなく、第三者が提供する比較サイトや導入事例の記事も参考にすると良いでしょう。

導入するツールがいくつかに絞れたら、資料請求やデモを依頼して、機能の詳細や実際の操作感を確認します。無料トライアルがあれば積極的に活用し、自社の業務に適しているかどうかを見極めることが大切です。

シナリオ設計とFAQデータの準備

導入するツールが決まったら、チャットボットの核となるシナリオやFAQデータを作成します。過去の問い合わせ履歴を分析し、どのような質問が多く、どのような表現で質問を行なっているのかを把握しましょう。そのうえで、顧客が自己解決に至るまでの対話の流れを設計します。回答の元となるFAQは、誰が読んでも分かりやすいように、専門用語を可能な限り避け、平易な言葉で記述することが精度を高めるポイントです。

また、顧客が求めている情報に辿り着けなかった場合の逃げ道も用意しておきましょう。「担当者に相談する」ボタンなどを設置すれば行き詰まりを防げ、顧客満足度の低下リスクを軽減できます。

テスト運用とフィードバックに基づく改善

いきなり本番環境で公開するのではなく、まずは社内スタッフや一部の顧客に限定してテスト運用を行いましょう。

実際に使ってみると、想定していなかった質問や不具合が見つかる場合があります。テスト運用で見つかった課題をもとに、シナリオの修正や回答内容の改善を繰り返し、チャットボットの回答精度を高めていきます。十分な精度に達するまで、焦らず丁寧にテストを続けることが本番公開後の成功を左右します。

本導入と効果測定

十分なテスト運用を行なったうえで問題がなくなったら、全顧客を対象とした本格的な運用を開始します。導入直後は想定外のトラブルが起こりやすいため、担当者は注意深くモニタリングを行いましょう。

導入後、一定期間が経過したら、はじめに設定した目標(KPI)を定期的に測定し、チャットボットの導入効果を客観的に評価します。思うような効果が出ていない場合は、対話ログを分析して原因を探り、さらなる改善を繰り返していくことが大切です。

「うちのAI」の無料体験バナー

カスタマーサポートでのチャットボット導入成功事例

カスタマーサポートでのチャットボット導入成功事例

実際にチャットボットを導入し、成果を上げている企業の事例を紹介します。課題を持っていた企業が、どのようにチャットボットを活用し、どのような成果を上げたのかを知ることで、自社で導入する際の具体的なイメージが湧きやすくなります。

事例①:株式会社メルカリ

フリマアプリのメルカリは、増え続ける定型的な問い合わせに迅速かつ正確に対応するため、AIチャットボットを導入しました。導入にあたり、既存の「メルカリガイド」をAIに学習させた上で、CSチームによる追加学習を実施し、90%という高い正答率を保証しました。

結果、ユーザーは24時間いつでも即座に回答を得られるようになり、顧客体験が大幅に向上したと同時に、有人サポートへの問い合わせ数を削減することにも成功しました。この事例は、サービスの品質とユーザーの信頼を最優先した、大規模プラットフォームにおけるAI導入の成功例と言えます。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000025663.html

事例②:オイシックス・ラ・大地株式会社

食品ECサイトのオイシックスは、情報が古く検索性の低いFAQが原因で、電話問い合わせが増加していました。この課題に対し、AI搭載のFAQシステムとチャットボットを連携させて導入した結果、顧客が回答を見つけられない「未ヒット率」が30%から2%に削減されました。この事例は、質の高いナレッジベースとAIツールの連携が、顧客の自己解決率を向上させ、継続的な業務改善にもつながることを示しています。

参考:https://chatbot.userlocal.jp/document/casestudy/oisixradaichi/

事例③:マルハニチロ株式会社

大手食品メーカーのマルハニチロは、多様な製品に関する情報検索の難しさと、若年層向けの新たな窓口の必要性を感じていました。そこで、特定の製品カテゴリからAIチャットボットをスモールスタートさせる段階的な導入戦略を採用。

4年間かけて対話データを分析しながら対象を全製品に拡大し、平均返答率99%以上という高い精度を実現しました。この事例は、一斉導入だけでなく、データに基づき段階的に展開することが、大規模で複雑な事業において高品質なサポートを構築する上で有効なアプローチであることを示しています。

参考:https://chatbot.userlocal.jp/document/casestudy/maruha-nichiro/

まとめ

本記事では、カスタマーサポートにおけるチャットボットの重要性から、導入メリットやツールの選び方、導入手順までを解説しました。カスタマーサポートにおけるチャットボットの導入は、もはや必要不可欠な施策となりつつあります。

もちろん、ただ導入すればすぐに成果をもたらすわけではなく、自社の課題を明確にしたうえで、それに合ったツールを選び継続的な改善を行うことが重要です。顧客と企業の双方にとって価値のある体験の提供が、これからのビジネスのカギとなるはずです。


関連記事Related article