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チャットボットの費用対効果を高めるには?導入時に気をつけるべきポイントを解説

チャットボットの費用対効果を高めるには?導入時に気をつけるべきポイントを解説

チャットボットを導入すると、業務効率化を始めとしたさまざまな効果が得られます。人件費の削減や生産性の向上に役立つため、多くの企業で導入が検討されています。

しかし種類や機能が多く、どのチャットボットを選ぶべきかわからない方も多いでしょう。やみくもに取り入れても思ったような効果が得られず、導入にかけたコストが無駄になります。

そこで本記事ではシーン別におすすめのチャットボットや、導入に失敗しないコツについて解説します。チャットボットの費用対効果を高めたい方はぜひ参考にしてください。

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チャットボットの効果

チャットボットによって得られる効果は大きく分けて下記の3つです。

  • 生産性の向上
  • 人件費の削減
  • 顧客満足度の向上

チャットボットを導入すれば、既存業務の機械化が可能です。そのためより少ない時間・スタッフ数で、これまで通りの成果が得られるようになります。

またチャットボットは顧客満足度の向上も可能です。ユーザーの中には質問があっても、人に相談するのに恥ずかしさを感じ、問い合わせないことがあります。しかしロボットであれば気兼ねなく質問できるため、抱えている悩みや疑問を迅速に解決できるでしょう。

チャットボットの効果について、よりくわしく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
チャットボットの導入効果はない?活用事例や効果測定のやり方を解説

チャットボットの費用

問いあわせ対応を行っている企業

チャットボットの運用にかかる費用は、主に以下の3つです。

  • 導入費用
  • 月額費用
  • 改修費用

AI型や辞書型であれば学習、シナリオ型であればフローの作成コストとして、初期導入費用がかかります。またチャットボットはサブスクリプション形式がほとんどなので、月額料金も発生します。

改修費用とは、AIの回答精度を上げるためのメンテナンスや、評価の悪いシナリオの改善を依頼する際に支払うコストです。毎月のサポートに含まれていたり、オプションとして別途請求されたり、さまざまな料金体系があります。

一見費用が安く見えても、オプションが多く総額が高いチャットボットもあるため注意してください。導入する際は、運営する期間全体で発生するコストを考えましょう。

またチャットボットの種類や搭載する機能によっても費用は異なります。目安としては下記のとおりです。

種類 導入費用 月額費用
AI型 数万円~100万円程度 数万円~50万円程度
シナリオ型、辞書型 数千円~要相談 数千円~要相談

AI型チャットボットのほうが価格は高くなる傾向があります。しかしある程度開発コストが決まっており、相場から外れることは少ないでしょう。

そのため大型のチャットボットを搭載する場合は、規模と工数が比例しやすいシナリオ型や辞書型の方が高くなる可能性があります。

また費用対効果を高めるにはコストを抑えることも重要ですが、意識しすぎると機能性に欠け、効果が得られなくなる恐れがあるため注意が必要です。

相場より非常に安い価格で提供されていたり、無料で提供されていたりするチャットボットは、自社の課題に適した機能を有しているか事前に確認しましょう。

チャットボットの費用対効果

お金から植物が育っている

チャットボットの大まかな費用対効果は、下記式で求められます。

削減できた人件費+売上の増減-費用

シーンごとに計算式を用いながら、チャットボットの費用対効果を確認していきましょう。なおチャットボットの運用費用は考慮しないものとします。

社内ヘルプデスクとして利用する場合

チャットボットを社内ヘルプデスクとして活用すれば、社員間で質問する時間を減らせます。利用者は瞬時に回答が得られるうえ、今まで質問を受けていた人は、自分の業務に集中できるようになるでしょう。

同じ時間でより多くの業務に携われるようになり、生産性の向上が期待できます。

下記条件で削減できる費用を考えてみましょう。

  • 質問を行う社員が10分、質問を受ける社員が5分時間を使っている
  • 時給換算した社員の給料は2千円

→2000【円】×(10+5)【分】÷60【分】 ≒500【円】

 

1ヶ月に200回質問があれば10万円分の削減になります。質問が多いほど費用対効果が高まるので、社員数が多い企業ほど相性が良いです。また質問するのが苦手な社員の心理的負担も軽減でき、算出した結果以上の効果も期待できます。

社内ヘルプデスクはAI型・辞書型・シナリオ型、どれを利用しても問題ありません。ただ頻繁に新製品のリリースを行う企業など、共有する事項が増えやすいのであれば、回答内容の拡張がしやすいAI型や辞書型がおすすめです。

社内ヘルプデスクにチャットボットの活用を考えている方は、こちらの記事もご覧ください。

社内向けチャットボットおすすめ5選!事例や失敗を防ぐ方法も紹介

問い合わせ対応に利用する場合

顧客サポートもチャットボットによる自動化が可能です。少ないオペレーター数で顧客対応ができるようになり、人件費の削減につながります。

また質問のハードルが下がるため、サイトの使い方や商品の仕様がわからずに、購入を諦めてしまうユーザーを減らせます。既存業務のコスト削減だけでなく、売上増加も期待できるのが魅力的です。

下記条件で費用対効果を考えてみます。

  • 月給25万円のオペレーターを2人削減
  • 顧客の購入回数が月5件増加
  • 客単価は5千円

→25×2【万円】+5×5,000【円】=525,000【円】

 

元々支払っていた給与や客単価にもよりますが、1人分の人件費をカットできるだけでも、数十万円の効果が得られます。

ただし複雑な質問や、クレームを処理する場合など、有人対応をした方が良い場合もあります。そのため完全な機械化は推奨できません。現場の声に耳を傾け、徐々に人数を調節するなど柔軟さが大切です。

問い合わせ対応におすすめなチャットボットは、シナリオ型かAI型です。

想定される質問が少ない場合はシナリオ型、扱っている商品やサービスの範囲が幅広く、さまざまな質問が想定される場合はAI型を用いるのが良いでしょう。

問い合わせ対応にチャットボットの活用を考えている方は、こちらの記事もご覧ください。

カスタマーサポートのチャットボット導入は急務!理由と活用法を解説

費用対効果の高いチャットボットの種類

企業が抱えている課題によって、費用対効果の高いチャットボットは異なります。たとえば予約管理の効率化など簡単な業務の代替であれば、費用を抑えて始められる小規模なシナリオ型で問題ないでしょう。

一方顧客対応など複雑な業務の場合、低価格帯のチャットボットでは機能が足りず、業務効率が改善できないこともあるでしょう。そのためチャットボットの種類ごとに、活用できるシーンを把握しておくことが大切です。

チャットボットの種類については下記記事でくわしく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

チャットボットの種類とは?シナリオ型・AI型などの特徴と選び方を解説

チャットボットの費用対効果を高めるポイント

チャットボットの費用対効果を高めるポイント

チャットボットの費用対効果を高めるポイントは下記の6つです。

  • 導入する目的を明確にする
  • 具体的な機能やサポートを確認する
  • 導入によって下げられる人件費を可視化する
  • 長期的な運用を意識する
  • カスタマイズ性が高いものを選ぶ
  • スモールスタートで始める

それぞれ解説していきます。

導入する目的を明確にする

簡単な業務の機械化を目的として、高価格帯のチャットボットを導入する場合、費用対効果は悪くなるでしょう。また複雑な業務を効率化するために、低価格帯のチャットボットを導入しても、成果が得られず予算が無駄になるだけです。

したがって事前に目的を明確にし、どのような機能が必要かを理解しておく必要があります。利用シーンやユーザーニーズを意識することで目的とズレがない、成果に直結するチャットボットになるでしょう。

具体的な機能やサポートを確認する

導入目的を明確にしたら、チャットボットに求める機能が含まれているか確認しましょう。デフォルト・オプションかも総額に影響を与えるので、しっかり見ておくべきです。

チャットボットを設置できるサイト数や、毎月のメンテナンスを任せられるかを具体的に確認することで、運用にかかる総額がイメージしやすくなります。

導入によって下げられる人件費を可視化する

チャットボットを導入する際は、既存業務の代替によって削減できる人件費を算出しておきましょう。あまり人件費がかかっていないのに、高価格帯のチャットボットを導入しても費用対効果は低いです。

導入すればどの業務が効率化できるのか、月間何時間分の仕事が減らせるのか、見積もりを出しておきましょう。

長期的な運用を意識する

チャットボットを導入する際は、長期的な目線を持つことが重要です。目先の利益や導入コストの低さに囚われてしまうと、思ったような成果が得られず無駄になる恐れがあるためです。一方高価格帯でも、得られる成果が大きければ、導入する価値は十分あるでしょう。

また今後扱う製品を増やす予定があり、チャットボットに答えさせる質問が増加する場合は、改修費用の考慮も必要になります。自社で編集できる仕様なのか、任せる場合はどの程度予算が要るのか、事前に確認しておくべきです。

運用コストを数年単位で把握できれば、運用全体における費用対効果を高められるでしょう。

カスタマイズ性が高いものを選ぶ

チャットボットはシナリオ型であれば評価の悪いフローを修正したり、AI型であれば口調を変えたり、さまざまなアップデートが可能です。

ユーザーニーズに適した改善を続けることで、得られる成果が大きくなっていきます。そのため費用対効果を高めたければ、カスタマイズ性の高さにも気を配るべきです。導入したら終わりではなく、利用データを活用しながら、より使いやすいチャットボットに改善していきましょう。

スモールスタートで始める

チャットボットは搭載できる機能が豊富で、どれを選べば良いかわからない方もいるでしょう。やみくもに取り入れてもニーズとズレてしまい、費用対効果が低いチャットボットになる恐れがあります。

そこで失敗時のリスクを下げられる、スモールスタートを検討してみてはいかがでしょうか。

最低限の機能のみで始めるため、撤退時のダメージが小さく済みます。またニーズに合わせて徐々に拡大できるので、満足度の高いチャットボットに仕上がりやすいです。

自社の状況や目的を理解し、費用対効果の高いチャットボットを導入しよう

チャットボットの費用対効果を確認するためには、下記の3点を事前に確認しておきましょう。

  • 運用費用
  • 削減できるコスト
  • 増加する売上

費用対効果を高めたければ削減できるコストだけでなく、どの程度の増収が期待できるかも考えておくべきです。得られる効果を多角的に考え、総合的に費用対効果を確認しましょう。

またチャットボットの費用対効果を高めるには、まず目的を設定し、必要な機能を明確にすることが大切です。そのうえで具体的な機能・サポートを確認すれば、自社と相性が良いベンダーが見つかるでしょう。

ぜひ本記事を参考に、費用対効果の高いチャットボットを導入してみてください。


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